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Soul Legends
/ Four Tops

Four Tops-Soul Legends
その指先に宇宙がある
 ジェイムス・ブラウンやマーヴィン・ゲイ、ダイアナ・ロスなど、ソウル・ミュージックの巨匠たちのヒット曲を惜しみなく収録した、ユニヴァーサルから発売されている『ソウル・レジェンド』シリーズ。本作は、60年代にモータウン・レコードの代表的なヴォーカル・グループのひとつとして数えられたフォー・トップスのバージョン。収録曲は、64年のデビュー・シングル“ベイビー・アイ・ニード・ユア・ラヴィン”から72年にダウンヒル/ABCに移籍するまでの、モータウンから発表されたシングル楽曲が中心となっている。70年代には一時停滞期を迎えるも、81年にはカサブランカ・レコード移籍後第一弾となったシングル“ウェン・シー・ワズ・マイ・ガール”で十六年ぶりのチャート首位を獲得し再び存在感を発揮し始める彼らだが、本作にはその時期の楽曲は収められておらず、キャリア初期の名曲がずらりと並んでいる。それにしても、彼らが初めてチャート首位を獲得した65年の出世曲“アイ・キャント・ヘルプ・マイセルフ(シュガー・パイ、ハニー・バンチ)”はもちろん、ジャクソン5やグロリア・ゲイナーもカバーしたモータウン史に残る名曲“リーチ・アウト・アイル・ビー・ゼア”が並ぶこの曲群を見ればやはり破格の内容だと頷かざるを得ないだろう。朝靄のように美しいコーラス隊の歌声と、その薄いヴェールを掻き分けて力強く手を伸ばすようなリーヴァイ・スタッブスの迫力あるリード・ヴォーカルは、全曲に亘ってまったくブレることなく、素晴らしく演出されている。そんな数々の名曲の中から、僕が個人的に気に入ったのは“ウォーク・ウィズ・ミー、トーク・ウィズ・ミー、ダーリン”という曲。いまでこそラヴ・ソングも様々な事情で歌われているが、この年代のラヴ・ソングにはどうもキス以前、というか手を繋ぐ以前、のようなともすれば幼稚にとられかねないシンプルな欲求を歌ったものがやたらと多い。事実このアルバムにもいわゆる恋愛の初期段階のような歌が多く収録されている。しかしその欲求がシンプルであればあるほど、余計なものを押しのけて真っ直ぐに心を射抜く彼らのラヴ・ソング。そしてだからこそ、それらの欲求を通過した後のような“アイム・イン・ア・ディファレント・ワールド”(そう、本当にとびきり気に入ったのはこの曲だった)で、彼らの歌声はもはや翼でも生えてきそうな解放感に満ちている。一緒に歩いて、一緒に話して。どれほど夢見ただろう。宇宙に憧れるスペース・シャトルの乗組員みたいに、その時を願っていた。恥辱だろうが怨念だろうがラヴ・ソングはどんなものでもやっぱり素敵さ。でも本当は、みんなこんな歌を歌いたかった。そんな素敵な名曲がたくさん詰まってる。
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