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ポッケに突っ込んでた手は、いつもピースサインだったんです。

Inner LifeⅡ
/ Inner Life

Inner Life-Inner Life2
ずっとあなたに会いたかった
 70年代からニューヨークのスタジオ・シンガーとしての活動を開始したダンス・ディーヴァ、ジョセリン・ブラウン。数多くの著名なシンガーとのコラボレーションを経て、78年にはダンス・ミュージック・プロデューサーとして知られるパトリック・アダムス(ロレッタ・ハロウェイやシスター・スレッジのプロデュースも手掛けている)が企画したダンス・ユニット、ミュージックにボーカリストのひとりとして参加(“キープ・オン・ジャンピン”は名曲中の名曲)。翌年の79年、ミュージック同様にパトリック・アダムスが仕掛けたプロジェクトとして始まったのがこのインナー・ライフというバンドで、ジョセリン・ブラウンがついにメイン・ボーカリストとして大抜擢されたというただそれだけでも感動を禁じ得ない重要な出来事だ。活動期間は80年代初頭までと短く、オリジナル・アルバムも二枚しか残していないプロジェクトだが、両方とも掛け値なしに素晴らしい作品である。本作は81年に発表された彼らのセカンド・アルバムで、マーヴィン・ゲイとタミー・テレルが67年に放ったヒット“エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ”のカバーやプロデューサーのパトリックが手掛けた楽曲に加え、ジョセリン自身が作曲した楽曲まで収録されていた80年のファースト・アルバムとは違い、ほとんど全曲をプロデューサーのひとりでありギタリストでもあるスタン・ルーカスが手掛けている。その結果として、ジャジーな趣きをも思わせた前作よりも、よりディスコに近づいたような印象を受ける(ファースト収録曲の中でもスタンの歌は特に景気が良かった)。ジョセリン・ブラウンという人はとにかくそのゴージャスな歌声ひとつで聴き手を黙らせる迫力を持ったシンガーなので、何を歌わせても本当に聴き入ってしまうのだが、楽曲のグルーヴ感が高まれば高まるほど、本人でもテンションを制御できなくなるところがどうやらあるみたいだ。84年に発表された彼女の記念すべきソロ・デビュー・シングルにして大傑作“サムバディ・エルスズ・ガイ”にしても、愛する人に裏切られた女性の悲しきオープニングから、楽曲が終盤に向かいグルーヴが身体に馴染み始めるにつれて、なんだかもう楽しくなっちゃってるんじゃないかと疑いたくなるような素敵なボーカルを披露している。本作のラストに収録された“ファインド・サムバディ”という歌でも、彼女はやってくれている。どこを調べても歌詞が出てこないので何を歌っているのかさっぱりわからないのだが、誰かとまだ出会うことができる、と彼女は恐らく信じて止まないのだろう。天にも昇りそうな彼女のハイ・テンションなボーカルには本当に圧倒される。わたしのことはあなたに任せた、と、それこそ我を忘れて、不敵の笑みで歌っているかのようだ。
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