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身長153センチだそうです

Light Years
/ Kylie Minogue

Kylie Minoue-Light Years
ベッドルームこそ最も慣れ親しんだディスコ
 80年代後期ディスコの代表的なナンバーである“ロコ・モーション”や“ラッキー・ラヴ”などをここ日本でも大ヒットさせ、一躍世界的なスターの仲間入りを果たしたカイリー・ミノーグ。しかしそのヒット(アイドル的な、である)に執着したレーベル側と、自ら創作に加わっての積極的な自己表現を望んだカイリーとの間に次第に不和が生まれ始め、カイリーは自分の作品に対してより多くの裁量権を得ることのできるマイナー・レーベルに移籍することを決意。その後、以前のポップ路線を離れたアルバムを二枚発表し、ペット・ショップ・ボーイズなど多くの著名なアーティストとのコラボにも意欲的に参加するが、しかしいずれも大きなチャート・アクションを見せることはできなかった。七作目のアルバムとなる本作は、そんなカイリーが再び大手EMIの傘下レーベルであるパーファロンに移籍し、そこからの第一弾アルバムとして00年に発表された作品である。名門レーベルからの発表ということもあり久々にヒットの期待された本作からのリード・シングル“スピニング・アラウンド”は実に十年ぶりの全英ナンバー・ワンの栄光を彼女にもたらした。原点回帰的ディスコ・サウンドが際立つ本アルバム(もちろんカイリー自身も制作に大きく関与している)は高評価を受け、次々と発表されたシングル・カットもめでたいヒットを記録。当時から十年以上が経ち四十代になったいまでもセックス・シンボルとして現役で活躍し続けているカイリーの、第二次黄金期の端緒となった記念碑的アルバムである。カイリーはこのアルバムのことを「ディスコポップ」と呼んでいるが、彼女自身が「なかったことにしたい」とまで望んだ第一次黄金期との和解の場とも言えるこのアルバムの映し出す風景が、他でもないディスコである、というところが何よりも感動的だ。ヴィレッジ・ピープル風のディスコ賛歌“ユア・ディスコ・ニーズ・ユー”が実は僕が初めて聴いたカイリーの楽曲だったと記憶しているのだけど(ダンスマニア経由です)、いま聴いてもこの歌の高揚感は凄まじい。急遽収録されることになったというロビー・ウィリアムスとのデュエット“キッズ”もだいすき(この歌楽しい。ふたりともすきだし、キャラ濃いから、聴いてて顔がニヤけてくる)。歌詞はなんというか、妖艶というか、色気があるというか、ザックリいえば相変わらずラヴラヴいってるだけなのだけど、しかし特筆すべきはやはり“オン・ア・ナイト・ライク・ディス”の存在。「こんな夜は、あなたにそばにいて欲しい」と独りぼっちのベッドルームから歌うカイリーの姿。優れたダンス・ミュージックはいつだってこの孤独を知っている。踊らせられない場所があるかもしれないことを、知らないからだ。とにかくこの一曲だけでも価値がある。素晴らしいアルバム。
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