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2010年ベスト・ソング③

Your Love Is My Drug
from the album "Animal"
/ Ke$Ha

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たべちゃいたいくらいすき
 昨年実に二枚ものアルバムを発表したケシャ。全米一位を記録した代表曲“ティック・トック”を収録したデビュー・アルバムの中から、この歌を選んだ。レディ・ガガほどの知性があるわけでも、ケイティ・ペリーほどの魔性を秘めているわけでもない。しかしそれらを上回るポテンシャルを感じさせる強烈なキャラクターを持ったシンガーである。デビュー・アルバムでは「肉食系女子」的スタンスを確立した彼女だが、セカンド・アルバムのタイトルはなんと『カニバル』、もはや「人食系女子」である。とても魅力的だ。ケシャは数々のおてんばなエピソードと危ういほどにどストレートな歌を引っさげて2010年のシーンに転がり込んできた。名前に欲望を刻んだ彼女の恥らいなきエネルギー。チクタク動く時計すらも止めてしまうようなその壊れた衝動が彼女の歌の一番の魅力だが、この歌だけは、ひたすらにかわいい。「Your love, your love, your love is my drug」とはこれまた彼女らしい、実に乱暴な例えだが、後に「Is my love your drug?」とねだる辺りから唐突に、拙くもいとおしい愛情表現へとその表情を変える。そしてこの拙さにこそ、彼女が自らを「アニマル」と称さねばならなかった根本的な理由のようなものをひどく感じてしまうのだ。とてもキュートな人間的魅力のある人だと思う。僕がこの歌に完璧にノックアウトされたのは、最後の一行のせい。「I like your beard」。僕には口ひげなんて生えてはいないけれど、そう言った後に照れ臭そうに笑う彼女は本当に素敵だった。“ティック・トック”のラストでも元気そうに笑っているけれど、そう、照れ臭そうに、である。これが難しい。野生に生きる本物の「アニマル」でさえ、これだけはできない。2010年、こんなにも素直でキュートなラヴ・ソングは他になかった。彼女の記念すべきデビュー・アルバム『アニマル』は、この歌から始まる。
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