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愛のお気に召されるように。

Page Avenue
/ Story Of The Year

Story Of The Year-Page Avenue
一日は長く、人生は短い
 見ることができる。触ることができる。ものすごく単純に考えれば、そのふたつこそが、現実と仮想を隔てる決定的な要素だということができる。だとすればしかし、僕たちの人生というものはとても不鮮明なものに思える。誰一人として、自分の生まれるところ、死ぬところに立ち会うことはできない。僕たちは、自分の始まりも終わりも知らない。それなのに、自分はここにいる、となぜかそう思い込んでいる。どこから立ち上がり、そしていったいどこへ向かうのか。そんなことは、誰にもわからない。人生とは何か。それが即答できるようなものなら、その程度のものでしかないということだろう。そして、それを理解することに、いったいどれほどの価値があるのかもわからない。それなのに、僕たちは、知りたい。見たい。触りたい。小説で人生を描こうとすれば、その作者は人生を超えなければならない。そんなことは、無理だろう。だとすれば小説が描くべき「人生」とは、それを超えることのできない人間とその完成した「人生」との間にあるギャップ、これに他ならない。歌うことも、生きることも、同じだろう。僕たちは自分の人生を超えることなんてできない。いつまでも、いつまでも、僕たちの人生は、金太郎飴の切り口みたいに、微妙に歪んだ出来損ないの姿を、他でもない自分自身に晒し続ける。だとすれば、自分の人生を上回る価値、自分を超える誰か、その何かや誰かの輝きを知り、見て、触れることができれば、その人生は、かなりの大成功だと認めてもまったく構わないような気がする。
 03年発表のストーリー・オブ・ザ・イヤーによるデビュー・アルバム。当時からかなり激しいライブ・パフォーマンスを披露していたようで、PVを観るだけでも、その異様なテンションの高さがわかる。ダイブ、バク宙は当たり前、フラフープみたいにギターを身体で回してみたりなんかもする。歌詞は端的にいうなら、大袈裟。人生最後の日、消失した太陽、座礁した船、なんていう言葉が平気で出てくる。なぜ。そんなことは本人たちにもわからないだろう。なぜ、こんな決死覚悟のパフォーマンスをしなければいけないのか。なぜ、こんなにも「死」を意識した言葉を並べるのか。なぜ、それを喉を嗄らしてまで叫ばなければならないのか。なんとかしてギャップを超えようと、文句なしに完成した人生の外側からそれを見てみようと、している。そしてこの疾走感。聴いた後に残るのは、確かにここを何かが通過した、という、知らずに消えた砂文字のような孤独。代表曲“アンティル・ザ・デイ・アイ・ダイ”は、生涯でこんな歌が一曲でも歌えたら幸せだろうなと思える名曲。
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23:17 | 音楽 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
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