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一枚で終わって欲しくない

Sadistic Dance
/ Hangry & Angry

Hungry Angry-Sadistic Dance
ふたりに過去などない
 マイスペで話題になっていた当初は覆面ユニットとして表面下で動いていたらしいのだけど、顔よく見たらわかるし、本人たちの映像見たら仮面代わりのメイクとか衣装とか関係なしに素で喋ってるし、本作の最後では“ザ☆ピ~ス!”のデスメタル・バージョンみたいな無茶なことまでやっちゃってるし、気持ちいいくらい謎がない。というわけで、元モーニング娘。のふたり、吉澤ひとみと石川梨華による、ゴス系ファッション・デザイナーとのコラボで完成した、いわゆるビジュアル系ユニット。このふたりがいた頃のモーニング娘。の武器はひとりひとりのキャラの強さだったと思う。ボーイスタイルの吉澤ひとみとぶりぶりアイドルのチャーミー石川(よかった、言ってみて、まだ恥ずかしさが残ってる)。そのふたりの両極端なキャラに過剰なドライブをかけまくってパンク&ゴスロリに仕上げたという印象。でもふたりとも、当時のモーニング娘。の中では実はかなり真面目な方のメンバーだったと思うのだけど、そんなせいか全然キャラになりきれていなくて(そこがかえっておちゃめだったりもするけど)、制作側も集中力が足らず、ダークな装いにも関わらずかなり明るく健全な歌も紛れていて、歌詞にはうかつな言葉選びが目立つ。そこにさえ目を瞑れば、意外にも、かなりの快作ということになる気がする。メロディやサウンドに関しては非の打ち所がない。音圧も高く、ロック的なアプローチと強引なエレクトロ・ビートの働きで音がダイレクトに響いてくる。特に、ともすれば耳に障りかねない石川梨華の甲高い声はずば抜けて立ち上がりが早く、叫びにも似た切実な求心力を歌にもたらしている。踊る、という行為は、どんな状況下にあったとしても唐突なものだ。だからそこには、生活の呼吸を混乱させるくらいの元気なエネルギーが必要となってくる。でも例えば、レディ・ガガがそうであるように、倦怠と憂鬱で、ダンスに必要不可欠な要素を上回ってしまうダンス・ミュージックというものも確かに存在していて、そういう意味でこのアルバムは、モーニング娘。の賑やかな作品とは果てしなく遠い正反対に位置している。必殺チューンの“Top Secret”を筆頭に、禁じられた愛とかお互いを甘やかし許し合う共犯関係みたいな危ういコミュニケーションを主題にした歌が随所にあるのだけど、(たとえそれが装いでしかなかったとしても)頭が痺れそうになるくらい利いた。かつてのアイドルの成れの果てと笑いたければ笑えばいいさ。少なくとも僕には、ところどころでしかないが、「うわっ、t.A.T.u.だ」とあの頃の戦慄を思い起こさせる瞬間の用意されたこれまでで唯一のポップ・アルバムだった。

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05:56 | 音楽 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑
平面から立ち上がる想像力は、3Dよりも圧倒的に立体的だってことだよ | top | 夜は、寝るにはもったいなさすぎる

コメント

# こ、この二人は…!
ラリアでチェキラーチョしていたので知ってましたよ~(笑)

この二人は好きなのできいてみたいですね。

よっ○ぃ~かっちょぃ~!


by: riko** | 2010/04/13 14:48 | URL [編集] | page top↑
# riko** へ
ちょっとー最近のモーニング娘。にもちょっとは興味を示してよw

でもタトゥーっていうのがわかってもらえてよかったです。

もう迷わないように!
by: 幸大 | 2010/04/26 00:11 | URL [編集] | page top↑

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