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うがった見方もしてしまう

The Smokers
The Smokers
よくある話
 00年公開のアメリカ映画。邦題は『禁断の蕾』。親元を離れ高校の女子寮で生活を送る三人の美人女子高生の甘くも危険な青春の物語。未知の体験とスリルを求めて様々な出来事に能動的に首を突っ込んでいく女の子たちの姿が生き生きと描かれている。自分には何でもできるような気になったり大人の世界に憧れたりっていうのは十代の頃に誰もが経験することで(あいにく僕にはありませんでしたが)、それをいちいち実践してくれる三人の姿には好感が持てる。でも実際にはいざ本当の危険を前にすると自分がまだ子どもでしかない事実を突きつけられて立ち止まってしまう、そんなもどかしさを主軸にした話なんだろうけど、ひとつひとつのエピソードはなんだか手っ取り早く青春っぽいテーマかき集めましたって感じで「禁断」どころか恐ろしく普遍的。この典型的なパターンを乗り越えるにはもう少し個人的すぎるくらいの特別なエピソードが必要だったかと思わざるを得ない。ストーリーが弱く、三人の女の子の可愛さに頼っているような印象が結局最後までぬぐえなくて残念だった。とは言え僕の目的は端からソーラ・バーチただひとりなわけで、思いっきりえこひいきだけど彼女だけはやっぱり別格だった。役者としての底力、立っているステージが他の出演者とはそもそも違う。破天荒な行動を繰り返しながらも完璧には狂いきれない三人と対照的な存在、二項対立的な存在として、本作でソーラ・バーチは現実社会を徹底的に見放した狂人を演じている(衣装・メイクはもうほとんどマリリン・マンソンの世界)。ただ、映画全体が生易しい中で、ソーラ・バーチのイッちゃってるオーラが本格的すぎる分、かなり浮いていて、むしろもう出ない方がよかったんじゃないかと思うくらいそこだけ作品のイメージがちぐはぐになっている。出演時間は少ないのだけど、一番存在感があるのは間違いなく彼女だった。かなり派手な見てくれで登場しているのだけど、でも彼女にはそんな過剰な演出すら実際のところは必要ない。狂気とは、外側から作り出されるものではなく内側からおのずと生産されるものだからだ。ありがちな青春の物語よりもそっちに焦点を絞ったら本当に特別な作品になった。実際、彼女が出演するそういう物語をいままで何度も見続けてきた。まぁ、作品に何を求めるかとかで変わってくるところなんだろうけどさ。

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