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軽やかに笑う

Yes
/ Oh No Ono

Oh No Ono-Yes
あなたを愛します、よりも、僕たちを愛して
 有名な話だけど、ジョン・レノンがオノ・ヨーコに惚れたのは、彼女の個展の中のある作品がきっかけだった。脚立に上って天井のキャンパスを虫眼鏡で覗く、『天井の絵』という作品。そこでジョン・レノンが見たのは、ありありと拡大化された小さな肯定。「Yes」。オノ・ヨーコのパフォーマンスは常にこれを基本的な精神にしていて、彼女の表現は受け手を絶対的に肯定する愛からしか始まらない。そして、この05年発表のデビュー・アルバムのタイトルは、間違いなくそれを意識している。でも、デンマーク出身のこの五人組がオノ・ヨーコの狂信的な信者だとかでは多分絶対にありえなくて、ふざけすぎたバンド名からしても、よく言って「マジリスペクト」っていうぐらいの感じなんだろう。日本のオフィシャルHPには「小野さん集合! そして大野さん大注目! ついでに小野寺さんも!」「あとはオノオノで楽しめ!」とか、ハンソンの「キラメキ☆」レベルの「どーせ本人たちにはバレないって」的な気の利いたコメントが寄せられちゃったりしているわけだけど、小野寺さんはさすがに関係なくないか? だったら遠野さんとかも折り合いの悪い親戚みたいな感じで呼ぶべきだと思う。とにかく、メンバー全員ストロークスに漂白剤かけたみたいなイケメンぞろいなんだけど、やってるのはかっちょいいガレージ・ロックなんかじゃなくて、完全にジュニア・シニア。と思ってたらヤスパー(ジュニア)がプロデュースに参加してて、納得した。“ヴィクティム・オブ・ザ・モダン・エイジ”なんていうついつい身構えそうなタイトルの曲がたまにあるけど、実態はシンセ鳴りまくりで踊りださずにはいられないエレポップ。オノ・ヨーコみたいな、世界の醜悪さを前提としたところからでさえ始まる絶対肯定とはまるで無縁の、来る者は拒まず精神の気安いイエス。ルックスからのギャップを考えてもそうだけど、あえて外してくる。世界にもロックにもそもそも恨みを持っていない連中の確信犯的ポップ、そんな感じだと思う。楽しむためならなんでもOKなジャンルレスさはジュニア・シニアそのものだけど、彼らほどフックが強くないのがたまにキズ。でも、アリかナシかだったら、イエス。断然アリです。ひとつすごいいい曲があった。

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