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もっと!もっともっと大きく!

世界め!
もっとバカらしくなりやがれ!
俺はこんなにも愚かに振舞ってるのに!
こんなの割に合わねぇんだよ!


Shaka Rock
/ Jet

Jet-Shaka Rock
ロックンロールの逆襲
 ジェットがデビューした03年当時に流行った「ロックンロール・リバイバル」という言葉は、そのカテゴリーの中に閉じ込められた幾多の不幸なバンドの本質的な魅力を見えなくさせるだけの矮小なタームに過ぎなかったが、オーストラリアから彗星のごとく現れたジェットの“アー・ユー・ゴナ・ビー・マイ・ガール”が僕たちに思い出させたものは確かに大きかった。それはすなわち、ロックンロールとはもっとポップで、浅はかであるべきである、という、ド派手に世界中を巻き込んだ圧倒的なグルーヴ感だったわけだが、そのグローバル・サクセスからのプレッシャーやセスター兄弟の父親の死という残酷な事実と直面しながら製作されたセカンド・アルバムは、誰が聴いてもビートルズと形容せずにはいられない楽曲構成を確かなものにしながらも、当然のように重く、個人的な内容の作品となった。それが良いことなのか悪いことなのかはわからないけど、やはりロックはそこからだけは離れられないのだと思った。世界のために、ロックなど歌えないのだ。もしそれが本当にできるなら、世界からは戦争も差別も飢餓もとっくの昔に排除されている。でも現実は違うのだ。ロックなんて、強固な世界を1ミリすらも変えられない自分を救うためでしか歌えないのだ。ロックと世界の対立構造なんて、おもちゃの剣と本物のライフルの勝負みたいなもんだ。この五十年、果たしてロックが世界の悪事を何かひとつでも克服したことがあるだろうか。答えは、否、である。
 でも、それで良いのだ。ロックなんて、巨大な世界の前ではあまりにもちっぽけで、無力で、くだらない。それで良いのだ。心の底からそう認められた時、ロックンロールの本当のダイナミズムは爆発する。もういーから見てみろこのジャケット。燃えるトラックのボディに大文字でシャカ・ロック。一曲目からアハアハ言って腰振りまくり。ギター掻き鳴らしまくり。なんて愚かでバカバカしい。でもこれなんだ、ロックンロールっていうのは。世界は今日も悪意に満ちていて、憂鬱だ。でも、浅はかな大声上げてでも伝えなきゃいけない歌がある。それを伝えたい君がいる。そこには、すでにロックンロールの勝利があるのだ。

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