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自分探しの旅とかムカつく

The Beach
The Beach
パラダイスはここだ
 『シャロウ・グレイヴ』『トレインスポッティング』『普通じゃない』と初期三作すべての主演に当時まだ若手俳優だったユアン・マクレガーを起用していたダニー・ボイル監督が、レオナルド・ディカプリオといういわゆる売れ線の俳優を使った四作目。ダニー・ボイル自身は本作でもユアン・マクレガーを使うつもりだったらしいが、それがディカプリオに変更された背景には配給会社からの「もっと金になる役者を」という要求があったとされてはいるものの、本作でのこの起用は個人的には成功だったと思っている。だってなんかユアン・マクレガーにビーチとかパラダイスとかのイメージないもん。もし彼が主演だったら、オール・セインツの“ピュア・ショアーズ”がバックに流れる、プランクトンが星のように光る海でのキス・シーンはこんなにもロマンチックにならなかったと思う。ユアン・マクレガーにはきちゃないトイレの海を泳いで欲しい。意味わかんなかったらとにかく『トレインスポッティング』観てください。
 バンコクで噂される伝説のビーチ。強固な現実世界から隔絶されたその美しいパラダイスを目指す男女のその後。ものすごく印象的なシーンがある。夜の浜辺で、空に広がる無数の星を眺めながら交わされるさり気ない会話。そこでディカプリオ演じる主人公のリチャードは「パラレル・ユニヴァース」という言葉を口にする。本当になんでもない会話だが、実はこれが最後の最後に効いてくる。言うまでもなく、僕たちは永遠に楽園にはいられない。急速に流れゆく世界の中で、ただひとつ時間が止まってしまったかのようなその理想郷は、やはりいつか残酷にも現実の時を刻み始める。それでも、確かに希望はあるのだとダニー・ボイルは言う。彼の映画はいっつもそうなんだ。自分のそんな強い思いを肯定するためなら、ダニー・ボイルは平気で世界を切りつけてみせる。楽園にいたり、いなかったりする僕ら。ダメになった時こそ、余裕がない時こそ、足元なんて見つめていないで、空を見上げてみるべきだ。大丈夫。僕たちはいつだって、あの虹と太陽と、月と星の真下にいるから。「平行した世界」。絶望の淵でなお、あなたは圧倒的な希望の光に照らされている。

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