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カッチャカッチャ

Four Winds
/ Bright Eyes

Bright Eyes-Four Winds
救世主は多分あなたを救えない
 04年、反ブッシュを掲げブライト・アイズやブルース・スプリングスティーンやパール・ジャムらが共にヴォート・フォー・チェンジ・ツアーを開催するも、ブッシュは結局再選した。その敗北感や9.11以降確実に変わりつつあるアメリカで生きるという事実、人が自らの足元を改めて見つめ直す必要性といった複雑なメンタリティの中で製作されたのが、『カッサダーガ』というアルバムだった。この“フォー・ウィンズ”はそこからのリード・シングルとして07年に発表された楽曲で、同年のローリング・ストーンズ誌の「ソング・オブ・ザ・イヤー」ではなんと栄光の第五位に輝いている(アルバムは全米四位)。
 この曲が画期的だったのは、マイク・モギスのギターやネイト・ウィルコットのオルガンを始め、コナー・オバーストの楽曲が彼の「独白」ではなくあくまで「バンド編成」で鳴らされているということを全面に強調したものだったからだ。聴衆から容赦ないブーイングを受け、やりすぎなくらい物を投げつけられまくるビデオでもそこの部分がよく表現されていてとても興味深い。そもそもこの曲が収録された『カッサダーガ(=フロリダにあるスピリチュアル・コミュニティの名前)』は、そのアルバム・タイトルが示すとおり、人が別の誰かと強く関わり、手を取り合いながら生きていくことを全力で肯定したアルバムだった。“アイ・マスト・ビロング・サムホエア”というタイトルからして素晴らしい歌も収録されているので、そっちも是非聴いてみて欲しい。とにかく、『カッサダーガ』及び“フォー・ウィンズ”の中では、実際に人と人とが出会い、何かしらの繋がりを形成している。「聖書は目が見えず、トーラーは耳が聞こえず、コーランは口が利けない。それらすべてを一度に燃やせば、僕たちは真実に近づけるのに」という印象的な歌詞がこの歌にはある。宗教とかお金とかセックスとかドラッグとか、そしてロックとか、一見自分を救ってくれそうな救世主めいたものが世界には遍在している。信じられそうなものなんて両手に余るほどある。それでも、あなたが本当に寄り添うべき人は、実はいつだってあなたのすぐ傍にいるんだとコナー・オバーストは歌っている。あと、キラーズがシングル“スペースマン”のカップリングでこの歌をカバーしてるんだけど、それめっちゃ聴きたい。

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