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ロックンロールを信じるな

ホラーズ
色がいろいろ入り乱れてるよ。

そう、ロックというキャンヴァスには、
何だって描ける。

何だって描けるのは、
ロックンロールという音楽がニセモノだからだ。
ロックンロールはどんな嘘だって吐ける。

Strange House
/ The Horrors

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様式に溺れることなかれ
 バンド名=ザ・ホラーズ、デビュー・アルバムのタイトル=『ストレンジ・ハウス』、サブタイトル=『変人奇人のための催眠サウンド』、目を覆い隠す前髪、目元を黒く塗ったメイク、猟奇的殺人鬼・切り裂きジャックをテーマにした冒頭曲“ジャック・ザ・リッパー”、クリス・カニンガム(新作にもプロデューサーとして参加)が手掛け話題を呼んだ“シーナ・イズ・ア・パラサイト”のショック&ホラーなビデオ……とヴィジュアル・イメージはあまりに「いかにも」なホラーズだが、サウンドに関して言えば、背後に付きまとうようなやたらと不安感を煽るコーラスとオルガンの音を除けばいたってオーソドックスな、むしろ擦り切れそうなくらい研ぎ澄まされたソリッドなガレージ・パンクである。今月リリースされる最新作のセカンドではどうやらこの漆黒のイメージを払拭するかのようなカラフルなサウンドが展開されているようだが、そうやって彼らがいとも簡単に自身のキャリアの新たな上書きに踏み込めたのは、本作における半ば滑稽とも思える「ゴス」というイメージがあくまで「様式」であって「本質」ではないからであり、彼ら自身がそこの部分に意識的だからだろう。そう、この漆黒のヴェールに隠されたホラーズの本当の中身とは、固定化されることで形式的に美化された「様式」などではなく生きている「バンド」なのだ。スノッブ気取りでアート志向の高い彼らだが、ロックを含むあらゆる総称としての「アート」とは常にそうあるべきだと知っているのだ。07年に発表されたこのデビュー・アルバムは、ホラーズのひとつの明確な出発点にして、ここからは何が始まってもおかしくないという魅力的な変節を予期させるまだ何色でもない可能性として、そのディスコグラフィーに佇んでいる。
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