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ニンジャじゃないよ

アズベリー
ブルース・スプリングスティーンの記念すべきデビュー・アルバムの
LP版のアートワークは、
こんな風に中段部分がスプリングスティーンからのポストカードみたいになっている。
僕はCDでしか持っていないけど、
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコのアルバムでは
ジャケットのバナナの皮がむけたらしいし、
ストーンズはジーンズのファスナーの開け閉めができたらしい。
これはやっぱりLPならではの遊び心ですよね。

ここ数年のデジタル・ダウンロードの領域では、
レディヘやNINを始め様々なアーティストが
ラディカルな価格設定や発表方式を実践して、
「今音楽をどう聴くべきなのか?」という本質論を
聴き手に突きつけたわけだけど、
こういうこだわりのアートワークみたいな、
実際のところ音楽を聴く上ではどうでもいい場所に
手間をかけている作品は少なくなっているような気がして、
ネットの普及でいつでもどこでも音楽が手に入る時代だけど、
LPっていう聴く場所を限定しまくるこっちの方が、
それでも聴き手の距離は近いのかな、なんて思ったりしました。

Greetings From Asbury Park N.J.
/ Bruce Springsteen

Bruce Springsteen-Asbury Park
走り出す前に立ち止まるなよ
 CBSのバラエティ番組『エド・サリバン・ショー』に出演するエルヴィス・プレスリーを観て初めてギターを手に取ったブルース・スプリングスティーン。当時彼は9歳で、まだ手が小さすぎたためコードを押さえることすらできなかった。エルヴィスにひどく憧れていた彼にとって、デビュー当時の「第二のボブ・ディラン」という売り出し方はやはり不本意だったに違いない。73年に発表されたスプリングスティーンの記念すべきデビュー・アルバムである本作には、彼にディランの後追いをさせようとするレーベル側の思惑が透けて見えて、アコースティックな弾き語り曲がいくつも収録されているのだが、そもそも彼が評判だったのは力強いライブ・パフォーマンスであったわけで、決してアコギをポロロンと爪弾きながらのストーリー・テリングという器用な技ではなかったのだ。そのことを裏付けるかのように、本作は発表当時チャート・インすることすらできなかった。後にビルボードで最高60位まで上がってはいるが、これは出世作『明日なき暴走』がリリースされた75年の記録であり、スプリングスティーンのデビューは実際のところ世間を騒がせることなく静かに迎えられていた。続くセカンド・アルバム『青春の叫び』も不振に終わり、サード・アルバム『明日なき暴走』で一躍脚光を浴びるが、その間彼はレコード契約の見直しを迫られていた。でも、今聴いてみてもなぜこれが発表当時ヒットしなかったのかよくわからない。“光で目もくらみ”なんてどんだけかっこいいんだ。堤防が決壊したかのように次々と溢れ出る言葉の数々。「ママがいつも言ってた。太陽を見つめるんじゃないよって。でもママ、そこにこそおもしろいものがあるんだ」。スプリングスティーンはこの時すでに走り出す準備が出来ていた。このアルバムが発表された数ヵ月後、スプリングスティーン一行はとある公演でチャック・ベリーのバックバンドを務めている。その時ベリーはバンドに向かって「金のために演奏しなよ」と言ったそうだ。それでもスプリングスティーンは走ったのだ。
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