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ヤー!ヤー--!ヤーーーーーーズ!

ヤーや―
新作が待ちどおしー!
“マップス”はいつ聴いても心臓が張り裂けそうになる。

Fever To Tell
/ Yeah Yeah Yeahs

Yeah Yeah Yeahs
それでも生きてやる、という「愛」
 明らかに口紅厚く塗りすぎて真っ赤に縁取られたその口で、張り裂けるような愛を叫ぶカレンO。彼女のそんなイカれた姿を見るにつけて思うことは、ピート・ドハーティがやはりそうであるのと同じように、彼女の放つ異様なまでの存在感は決して過多ではなく深い欠落に起因しているのだろうなということ。激しく混乱したままの彼女のルックスには、やはり決定的に何かが欠けている。その超個性的なスタイルで他の誰でもない「ひとり」の自分を誇示しながら「私をひとりにしないで!」と胸を掻き毟るその倒錯。それはしかし訳のわからない我がままではなくて、世界にたったひとりの自分をすぐ隣でうんと頷いて認めてくれるやはり世界にたったひとりのあなたがいて欲しいと願う極めて普遍的な欲求である。そして、彼女は自分から去っていこうとする「あなた」に向かって歌う。「待って、誰も私のようにはあなたのことを愛せない」と。その姿は確かに悲痛だが、しかしそれが彼女なのである。何かが足りないまま、何かが根本的に狂ったまま、それでも前に進むしかない。
 ベースレスという音楽そのものがすでにロックの前提に辿り着けていない欠落を孕んだヤー・ヤー・ヤーズの音楽はデビュー当時のニューヨーク・シーンやガレージ・ロックという概念を脇に追いやっても今なお恐ろしくリアルに響く。「何かが足りないのもその人の個性」だなんて優しすぎる言葉かけるな。それはやはり紛れもない「欠落」であり「欠陥」である。それでも、それがカレンOで、それが僕たち。そして僕たちは生きている。その事実の前では「それも個性だから」なんて慰めはいとも簡単に吹き飛ばされてしまう。僕たちに返品は効きません。だからめちゃくちゃに愛して愛して愛して愛して生きてやる。
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