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Fuck Forever
/ Babyshambles

Babyshambles-Fuck Forever
誰も辿り着けないアトランティスへ
 ポップ・ミュージックとはつまり共犯関係のことである。観客のひとりをステージに上げて一緒に踊るのもお決まりのフレーズで客席にマイクを向けるのも高いギターをステージ上でぶっ壊すのも、そしてそれに対して狂喜する僕たちも、その間にあるのは「ここで盛り上がる」という一種の暗黙の共犯関係である。そして、そこには幾ばくかの解放感や喜びや高まりといったものが必ず用意されている。なぜなら、それこそが人間の優しさであり慈しみであり空気が読めるということであり、疑いようのない美徳だからだ。ポップとは積極的に他者と関わろうとする姿勢である。全裸で待ち合わせに向かうバカなんていないのと同じように、僕たちはいつだって誰かに向けた言葉には優しさや慈しみや空気が読めているという何らかの美徳を着せて届けてやる。チンポぶら下げて会いに行ったら初デート以前に即行でフラれちゃうから。人と人が関わる時、共犯関係を結ぶ無言の契約は必然であり、言うまでもなくそれが最も自然なことなのだ。
 「ファック・フォーエヴァー」。だとしたら、「俺もお前も消え失せろ」と叫ばれたこの装いされないままの混乱した言葉が意味するところは、間違いなくそんな契約の破棄に他ならない。自分、恋人、友人、親、教師、先輩、上司、大人……自己をも含むあらゆる他者に向けられた余りにもナイーヴなナイフの切っ先。共犯関係だなんて見せかけの甘ったるい絆は片っ端から断ってしまえ。誰にも歌うことの出来なかった「ファック・フォーエヴァー」はピート・ドハーティを文字通りの誰にも辿り着けない場所へと連れて行った。三年半前に初めてこの歌を聴いた時、僕はくだらない人生の答えのすべてがここにあるんだと知った。胸を張って「ファック・フォーエヴァー」と叫べた時、僕は本当に解放されるんだと信じ込んでいた。
 本当にそうなんだろうかと思う。多分、そうじゃないんだと思う。そうだ、僕はピート・ドハーティだなんて会った事もないイカれ野郎と共犯関係を結ぶつもりはこれっぽっちもない。「ファック・フォーエヴァー」。ここには僕を救う希望なんてない。あるはずがない。あるべきじゃないのだ。「ファック・フォーエヴァー」は僕の叫びじゃない。転がる石にすらなれないまま、それでも僕はすぐにでも息の詰まってしまいそうな自分の人生を生きる。まだ名付けられていない叫び声を上げながら。
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01:03 | 音楽 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑
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コメント

#
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっくi-274
ふぉーえばー。

ふふw

あぁ、間違っている!こんな世の中は!
by: まほし☆ | 2009/02/15 01:21 | URL [編集] | page top↑
# まほし☆へ
だぁっく~~??
それがてめぇの叫びか!!

どっちでも間違ってないってことは
やっぱり俺が決めなきゃいけないことなんだよね。

叫んできました。
ファック・フォーエヴァーじゃない叫びで。
ちゃんと受け取ってもらえて嬉しかったです。
まほにもありがとう。
by: 幸大 | 2009/02/15 15:37 | URL [編集] | page top↑

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