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突っ走るために生まれてきた

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これは07年『マジック』の時のスプリングスティーン。
かっこよすぎるだろ。
その時その時の自分の「今」を燃焼して生きてきた人の、
これが深みというものか。

僕たちは「明日」に生きることなんてできない。
「明日の僕」は、やはり「今の僕」でしかない。

明日なき暴走。
こんな風に生きられたら、と思う。

Born To Run
/ Bruce Springsteen

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「今」を燃やし尽くし、希望を得よ
 鬱屈した若者に限らず、すべての人間に「明日」などというものは存在しない。それは単なる想像力の産物か、逞しいまでの錯覚に過ぎない。しかし、僕たちは「今」が袋小路に迷い込んでしまうと、いつだってすぐに「明日」への錯覚によって「今」から目を逸らそうとするか、必要もないのにうまく想像できなくなってしまった「明日」に戸惑い、更なる深みに嵌ってしまう。「明日」なんて想像しなくていいし、別にできなくてもいいのだ。そこには「今」の解決策なんて転がってはいない。僕たちが立っている場所は、「明日」などという「彼方」ではなく、やはり「今」という「ここ」でしかないのだから。
 『明日なき暴走』と題されたスプリングスティーンの一大出世作である本作が発表されたのは75年。ベトナム戦争の敗北感と若者のフラストレーションで鬱屈した都市をスプリングスティーンは愛車に乗って駆け抜けた。しかし、彼もまた、そんな時代の中で「明日」をうまく描けなくなってしまった当事者のひとりでしかなかった。ライブ・パフォーマンスは「ロックンロールの未来」と謳われるまでの評判だった一方で、レコード・セールスは一向に好転せず、それはレーベル契約の見直しという危機的状況を彼に突きつけていた。アメリカン・ドリームという憧れと幻滅の狭間で、彼は少なくとも希望的な「明日」を夢見ることなんてできなかっただろう。でもだから、だからこそ彼は、突っ走ることさえ忘れてどうすんだという捨て鉢な強さを発揮することができた。「明日」を糧にして駆け出すのではなく、「今」のすべてを燃やし尽くし、「明日」を次の「今」に変えるということ。「明日」なんてうまく描けなくても、「今」のすべてをエネルギーに転換すれば僕たちは永遠に走り続けることができる。それはつまり、一秒一分一時間一日一ヶ月一年という限りない「今」を大切に保管するのではなく灰になるまで使い果たしてやるということだ。「今」を捨てる勇気。「今を生きる」とはそういうことだ。「明日」なんていらない。
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