ボス2009 / 02 / 08 ( Sun )
![]() スプリングスティーンの新作に感動して、 『リトル・ミス・サンシャイン』の黄色がかわいい壁紙から、 『明日なき暴走』に変えた。 しばらくこれでいこうと思う。 オバマは、選挙運動の資金集めのコンサートの際、 「大統領に立候補したのは、私がブルース・スプリングスティーンになれないからだ」 とミッシェル夫人に語ったと言われている。 オバマがずっと言い続けてきたことは、 「俺は~をする」「俺は~ができる」という自己アピールではなく、 「アメリカは変われる」という、 政治をホワイトハウスから国民ひとりひとりへと受け渡すことだった。 もちろん、「ありがたいだろ」と言わんばかりに 12000円を受け渡すことではないのである。 政治は思想である。 もちろんそれだけではダメだ。 ただ、計算高さや漢字の読めなさでは救えない何かが人にはあるということを、 日本の政治家はそろそろ認めなきゃいけない。 永田町には頭の良い人が集まっているのかもしれない。 それでも、そこでは救えない何かがあるということを、 政治の現場は決してそこではないということを、 彼らは認めなきゃいけない。 Working On A Dream / Bruce Springsteen ![]() 希望なき明日への暴走 ブッシュが再選した時の大統領選で「ヴォート・フォー・チェンジ」と銘打ってR.E.M.やパール・ジャムらと共にアメリカを回り、積極的に声を上げていたブルース・スプリングスティーン。オバマに対しても早いうちから指示を表明し、就任記念コンサートにも出演していた。英米を含む実に16カ国でめでたく一位を獲得したスプリングスティーン通算24作目である本作からは、オバマに対する応援歌である“ワーキング・オン・ア・ドリーム”がリード・シングルとして発表されている。「夢を叶えるために努力している」と何度も繰り返される熱い歌である。前作『マジック』以降ポップに開花していくクリエイションの勢いを停滞させることなく楽曲を作り続けたスプリングスティーンは、たった一年という短いスパンでこのアルバムを完成させてしまった。そんなアルバムが建設的でポジティヴな内容になることは当たり前だし、何と言っても期せずして歴史的な大統領選と時を同じくして制作された作品である。何かが変わる、今日とは違う明日が来る、という未来への高揚感こそが本作をまっすぐに貫く背骨になっていることは間違いない。 今日とは違う明日、それは必ずしも希望ではない。明日のことは、やはり誰にもわからない。もしかしたら、明日は今日と同じ一日かもしれない。明日の空は真っ暗かもしれない。しかし、それでも良いのである。本作の背後に広がる景色は、例えば冒頭曲“アウトロ・ピート”が本来的な悲しみの漂うアメリカ西部の荒野を想起させるように、決して楽観的なフューチャリズムに燦々としているわけではない。今日とは違う明日、それを信じて、それに向かって走り続けているというただその一点のみにおいて、俺はひとりではない、とスプリングスティーンは歌っている。僕たちは、いつだって、今であり、今日である。だとしたら、明日に希望なんてあるわけがないじゃないか。希望なき明日への暴走。希望とは走ることを止めないあなたである。あなたはひとりではないのだから。 スポンサーサイト
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コメント
流石ッスね!
今日バイト先の店で、そのオイちゃんのジャケットを観て一瞬立ち止まってしまいました。 ジャケ買いしそうな勢いですた(笑)。 このジャケット好きだなぁー。 部屋の真ん中に飾りたい。 イヤー、来ましたね! お邪魔しました!
そりゃオイちゃんはすぐ聴くさー!
“レディオ・ノーウェア”みたいな必殺シングルはないけど、 涙が出るほど良いアルバムじゃあ~! バイト先でぜひ買ってくださいな笑 今日ケーキ・バイキングの後 みんなで本屋行って 手塚治虫の『時計仕掛けのりんご』買ったら キューブリックと何も関係なかった;笑 |
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