FC2ブログ

F.O.B.

フォリアドゥ
聴いた人はもう承知のことでしょうが、フォール・アウト・ボーイの新作がすごい。
あの大傑作『インフィニティ・オン・ハイ』を、まさか超えてくるなんて。
すごい。すごいぞ!
フォール・アウト・ボーイ!

この最新作を初めて聴いた時、
最初に僕の頭に思い浮かんだことは大阪の橋本府知事のいつかの記者会見だった。
あの人、「賛否両論あるなら自分が思うようにやる」と言っていた。
全国を相手にしてそう言える大人がいったいどれだけいるだろう。

フォール・アウト・ボーイの最新作のすごさは、そこだ。
そうだ、ビビッてちゃロックンロールはできない。
最後に人の心を揺さぶるのは、そこの部分の強さだ。
そういうわけで彼らの出世作をレヴュー。

From Under The Cork Tree
/ Fall Out Boy

Fall Out Boy-From Under The Cork Tree
全身全霊を打ち込んで今こそ再評価すべき傑作
 フォール・アウト・ボーイの音楽が抱えた複雑なエモーションが、普通のエモっ子みたくウジウジ立ち止まったり袋小路に迷い込んだりしないで圧倒的な上昇力でことごとく解放されていくことに関しては、ダイナミックな演奏やキャッチーなメロディなど様々な理由を挙げることができる。しかしそれはあくまでエモの基本的なフォーマットの範疇に過ぎない。フォール・アウト・ボーイの音楽が、他の凡百のエモ系バンドとは比べ物にならない燃焼率の良さを誇っているのは、その独特のリズム感から生まれる疾走感と、その先に待ち受けているジェットコースターのような絶頂感に他ならない。最新作でも“ボクのウィノーナ”などでそのセンスは遺憾なく発揮されているが、それが“ダンス、ダンス”という一大アンセムとして初めて明らかに結実したのが彼らのメジャー・デビュー作となった本作だ。ピートが書いた詞にパトリックがリズムとメロディをつけていくという方法が彼らの定番のソングライティングの手段だが、最新作に関してのインタヴューでパトリックは「リズムをどうしようとかは僕が考え込む必要はないんだ。すでにピートが書いた言葉の中にリズムが宿っている」と語っている。彼らのソングライティングにおける共闘体制が深い信頼によって成り立っていることを物語る良い話だと思う。そして、それが揺るぎない関係であり続ける限り彼らのエモーションは片っ端から解放されていくだろうし、だからこそ彼らのエモは泣かない。というか、わざわざ泣いて発散する必要がないのだ。そして、その泣かないエモは、次第に「無限の高さ」を求める自己との闘いのロックへと強く逞しく昇華されていった。彼らが最新作で手にした徹底された自己の客観視と定型を超えていく音楽の多彩さは、ここからすでに始まっていたのだ。そう、これはそもそもエモなんかではなかったのだ。
スポンサーサイト



03:12 | 音楽 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
おはようございます | top | 『幽遊白書』を超えるもの、を求めて

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://overtheborder.blog64.fc2.com/tb.php/604-4646312b