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このアルバムのレヴューを書くのはいったい何度目だろう

PRISMIC
/ YUKI

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未だ聴き取れないYUKIの何か
 誰が何と言おうと、たとえ本人が否定したとしても、このアルバムが背負う意味は、YUKIからJUDY AND MARYへの決別宣言である。これは、それほどまでに重いアルバムなのだ。最後の最後に“呪い”という歌が収められている。「ジュディアンドマリーは、私の、愛しい呪いなのです」と語るYUKI。なぜそんなに愛しいものをYUKIは終わらせてしまったのか。その程度の愛しさだったということはまずないだろう。多分、YUKIは、「ジュディアンドマリー」を、守るために、終わらせたんだと思う。美化してるとでもなんとでも言え。YUKIは、「ジュディアンドマリー」を、守るために、それを、呪いに、変えたのだ。
 何かを守る、ということは、いったいどういうことなんだろうと思う。自分は、大切な何かを守ることが、今まで出来てきたんだろうかと思う。自分ではよくわからない。けれど、未だにこのアルバムに帰ってきてしまう僕は、結局何ひとつ守り抜くことなんて出来やしなかったんだと思う。僕が何かを守り抜くことが出来た時、それは多分、僕の中で、このアルバムが終わる瞬間なんだと思う。守り抜くべき大切な何かを前にして、このアルバムへの思いが劣化した、という意味ではもちろんない。このアルバムを終わらせる勇気を獲得出来た時、このアルバムは本当に終わらない僕の愛しい呪いに変わるんだ。だから、このアルバムの最後の言葉は「もう歌えないわ」じゃなきゃいけなかったんだ。心の底からそう歌えた時にこそ、YUKIは本当に歌い続けることが出来たんだから。「もう歌えないわ」と歌えた時、「ジュディアンドマリー」を終わらせることが出来た時、YUKIは、いったいどんな気持ちだっただろう。世界で一番たくさん聴いたアルバム。他の誰のものよりも聴きなれた歌声。でも、その時のYUKIの気持ちを僕は未だに知らない。
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