FC2ブログ

僕は、これからどうしたら良い?

The Soft Bulletin
/ The Flaming Lips

The Flaming Lips-The Soft Bulletin
僕たちは宇宙だ
 フレーミング・リップスの最新映画『火星のクリスマス』ですっかり火星人になりきって喜んでるウェインの姿を見ていると、このおっさんは本当に宇宙からの使者なんじゃないかとか本気で思えてくる。スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』は、落ちていた木の棒から宇宙、そして更に「その先」へ――と果てしなく遠くに伸びていく人間の興味や興奮の対象が最後の最後に行き着くところは極彩色のサイケデリアという人間の精神世界なのかもしれないということを示唆した画期的な映画だった。そして、それはもしかしたらこの世界の成り立ちのプロセスを逆行する試みだったのかもしれない。ビッグバンという脳内爆発がそこに星々を散りばめながら宇宙空間を急速に押し広げ、その中の地球という星に生命を生み落とし、文明やテクノロジーを作り上げるまでの、宇宙規模のマクロから顕微鏡規模のミクロへと徐々に細部を固めて今という時代に行き着いたのかもしれないこの世界。そう、もしかしたらこの世界は誰かさんの頭の中で繰り広げられている夢か理想か妄想か、はたまた人生ゲームみたいな双六なのかもしれない。僕たちはそこに登場するキャラクターのひとりに過ぎないのかもしれない。だとしたら、僕たちの存在はなんと小さいことだろうか。しかしそれは、それでも僕たちが紛れもない人間である限り、ビッグバンは、宇宙は、世界は、ここからだって始められるということだ。ウェイン・コインのオプティミズムが至高のサイケデリック・シンフォニーに揺られ広がる本作で彼は運命、生と死、愛などを、『ポニョ』よろしく音程はずしまくった見事な歌声を披露しながら祝福する。それはまるで、ふと夜空を見上げ、頭上できらめく遠い星々に思いを馳せることしかできないちっぽけな僕やあなたこそが、世界の、宇宙の中心なのだと告げているようではないか。何度聴いても泣けてくる。
スポンサーサイト



14:03 | 音楽 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
タイトルなし | top | 閉じた先にだって解放はある

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://overtheborder.blog64.fc2.com/tb.php/589-40912748