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ペット・ショップ・ボーイズはもうずっと昔から好き。
一番思い入れのあるアルバムは、
これの次に発表された『ヴェリー』だけど、
批評性という意味ではこれにまさるアルバムはない。

Behaviour
/ Pet Shop Boys

Pet Shop Boys-Behaviour
あなたにも薔薇の花束を
 邦題は『薔薇の旋律』。アートワークを見比べるだけでも一目瞭然だが、通算4作目にしてPSBのアート性が存分に発揮された90年作。ビデオにもそれは強く反映されている。本作がアートとしての表現の深まりを獲得できたのは、これまで痛烈な社会風刺を取り上げてきた彼らが本作でその矛先を内省の深みに向けたことがとても大きい。自己を掘り下げ、省みるときに、過剰な音は必要ない。人がそこにいる、という事実を認めることはただそれだけで深く重い意味を持っているはずだからだ。そのストイックさが本作のサウンドをシンプルながらも重みあるものにしている。冒頭曲“ビーイング・ボアリング”の「僕たちは退屈を感じたことなんて一度もなかった。自分自身を見つけるのに時間が掛かったからね」という言葉に解きほぐされていくかのように、PSBのシンセ・ポップは本作で落ち着きを取り戻し、オーガニックな響きの奥底へと還元されていく。薔薇の花束なんて抱えてる時点でこれは、というものだが、歌詞でもPSBならではのフェミニンな(というかゲイの)魅力が顔を見せていて、内省性とセクシーさと知性が極めて高いレベルで結実した見事なアート・フォームを生み出した作品だ。サウンド面でも歌詞の面でもこれまでの自分たちを積極的に逸脱し、90年代の新たなPSBの誕生を告げた。ジョニー・マーがギタリストとしてゲスト参加した“10月のシンフォニー”は特に秀逸な一曲。
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