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今日のLP

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実は、ジョイ・ディヴィジョンを紹介したときに
「今月のLP」から「今日のLP」に昇格しました。
めんどくさいから記事タイトルは全部「今日のLP」です。
月に一枚ペースだったけどどんどん紹介していきます。

そんなわけで、今日はデヴィッド・ボウイの77年作『ヒーローズ』。
本当は『ジギー・スターダスト』のLPが欲しかったのだけど、
なかったからこれにした。
同じポーズで写真撮って友達に送ったら「雲泥の差」と笑われた。

Heroes
/ David Bowie

David Bowie-Heroes
「ヒーロー」の破壊
 憧れの物語とは、言い換えるなら、コンプレックスの物語である。何度も整形手術を繰り返し、現実世界にネバーランドを創造しようとしたマイケル・ジャクソンをイメージしてもらえるとわかりやすいかと思う。憧れとは、それが少なくとも現状では絶望的に手の届かない存在だからこそ、「憧れ」と呼べるのだ。マイケルはピーター・パンにはなれなかった。でもだから、彼はどうしようもなく憧れてしまったのだ。
 ボウイの写真はどれも息を呑むほどに美しい。日本人写真家の鋤田正義氏によって撮られた本作ジャケットのボウイは特に美しいが、その究極の美の追求は、ボウイのような美男子ですら抱えているであろうコンプレックスと彼が正面から向き合うことを強要するある意味で残酷な行為なのではないか、と彼の美しい姿を見るたびに僕はいつもそう思う。『ヒーローズ』(邦題は『英雄夢語り』)と名付けられた本作で、ボウイは自分がスターとしてあり続けるということがいったいどういうことなのかを赤裸々に明かしている。その一曲目に“美女と野獣”という象徴的な楽曲を持ってきたのは非常に感慨深い。タイトル曲では「僕たちは一日だけヒーローになることができる」と歌っている。ボウイは、それがたった一日だけの物語だったとしても夢は叶うと歌っているのではない。シンデレラという魔法が午前零時に解けてしまうのと同じように、夢は必ず覚める、と歌っているのだ。そう、自分がピーター・パンにはなれないということを、遅かれ早かれ僕たちは気付いてしまう。だから、最終曲“アラビアの神秘”でボウイは歌っているんじゃないか。「ヒロインが死んだとき、僕の目の前に広がっている景色は荒涼たる砂漠なのだ」、と。この言葉を最後にヒーローの物語は終わる。
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