FC2ブログ

ロスキャぺ!

loscape.jpg

「自分の体に魅力がないなんて嫌になるほどわかってる
弱っていく急所をかくまってるだけの出来の悪い入れ物だって
僕の心が先に死ぬことを願う」

「実用主義者じゃない私は価値のない人間
どうかご心配なく
自分たちで何とかしますから
あなたにも、誰にも頼らないことを私たちは学びました」

「彼女は言った“教えてダーリン、私たちに未来はあると思う?”
“まあ、たぶんね。僕らの間に2つの未来があることは確かだよ”」

「元彼女の部屋に入っていったら(ちなみに僕はまだ彼女を愛している)
どこかのイケメン野郎の顔にキスしまくってる彼女
僕の大好きなバンドの一番人気の曲をBGMに
どっちが気に食わないのか決められない僕はおかしい?
僕の心の中の最前列を支配しているのは
君じゃなく、ひどい顔で部屋を出てくる僕の姿」

ロス・キャンペシーノス!の最新作から。
一曲一曲に込められた言葉の精度は凄まじく高い。
泣ける音楽はたくさんあるが、
音楽を聴いて実際に涙を流したのはいつ以来だろうか。
僕は、こんなにも、こんなにも、無力だ。
ダサくて、情けなくて、役立たずで、
それでも、キラキラ輝きたいんだ。

We Are Beautiful, We Are Doomed
/ Los Campesinos!

Los Campesinos!-We Are Beautiful We are doomed
僕たちは美しく、そして、役立たずだ
 今年二月にデビュー・アルバム『ホールド・オン・ナウ、ヤングスター……』を発表したばかりのロス・キャンペシーノス!から早くもセカンド・アルバムが届いた。八ヶ月という性急さもあって音楽面で特に目立った成長はない。相変わらず七人みんなでガチャガチャと楽しそうに楽器と戯れている。しかし、リリックの面では、まるで文化祭のノリの延長のようだった前作から明らかな飛躍を確認することができる。ここに一部を書き連ねたくなるくらい、言葉に明確かつ鋭い目的意識の萌芽が見られるのだ。
 ロスキャぺが歌っていることは、いわゆる普遍的な一般論とは少し違う。例えば、就職を目前にして対社会・対世界の構図のど真ん中にいる若者、その中でも特に社会・世界の一部として取り込まれていく自分に疑問を感じている者、違和感や息の詰まりそうな閉塞感に押しつぶされそうになっている者、早い話が自意識だけ無駄に立派な社会不適応な人間が生きていくことについて、だ。みんな一緒に仲良く「せーのっ」で世界に飛び込んで、平凡だけどささやかな幸せのある安定した毎日を繰り返す。僕たちは、そんな人生を送りたいんじゃない。僕たちが欲しいのは、誰にでも未来は平等に訪れることを告げる眩しい朝日なんかじゃない。好きな女の子と裸で寄り添いながら落ちるように眠る、そんな、明けることのない永遠のような夜が、僕たちは欲しいんだ。そういえばロスキャぺは前作でこう歌っていた。「真夜中はいつだって最悪な一日へのカウントダウン」――。だからこそ、僕たちの願いは絶望的だ。そんな僕たちがそれでも生きていくために、ロスキャぺは歌う。「世界に向かって叫べ。この世界は君を愛してなどいない。自分を下げるんだ。そうしなきゃ生きていけないから」。やり方次第で世界はいくらでも捏造できる。終わらない夜を造り出す魔法を僕たちは持っているのだとロスキャぺは歌っている。この究極の現実逃避の果てに待っているものは、希望なのか、それとも絶望なのか。それについて考えるのは、今はとりあえず止めといた方が良い。「ポップ」と呼ばれる魔法がこの世界で役立たずなことを僕たちはもう知っている。僕たちは、その役立たずな魔法を、それでもただ奪われたくないだけなのに。
スポンサーサイト



01:21 | 音楽 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
「自分」が始まった場所 | top | ラビット

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://overtheborder.blog64.fc2.com/tb.php/531-501c79dc