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クラシック

ビートルズ
ビートルズに関しては、
自分が語ることなんて何ひとつ残っていないような気がする。
写真は、
左が67年の『サージェント・ペパーズ』で、
右が68年の『ザ・ビートルズ』。

『サージェント・ペパーズ』の凝縮されたカラフルから、
『ザ・ビートルズ』の果てしないホワイトへ。
高密度と圧倒的な奥行き。
この両極は共にビートルズが内包していたリアリティであり、
だから、ビートルズの作品が描き出す世界観には、終わりがない。
ビートルズが今でも愛されているのは、
聴き手にはその作品を終わらせることができないからだと思う。

The Beatles
/ The Beatles

The Beatles-White Album
ビートルズ解体絵巻
 68年発表のザ・ビートルズ唯一の二枚組みオリジナル・アルバム。俗に言う『ホワイト・アルバム』。『サージェント・ペパーズ』という徹底的に複雑化された「構築」の世界の次にビートルズが示したものは、真っ白なキャンパスへの帰結というバンドの「解体」の物語だった。セルフ・タイトルにも関わらず、ここまでメンバーが「バンド」を意識していない作品は、これの他には聴いたことがない。ここでビートルズはバンドとしての共同体性をほとんど完全に失っている。収録曲の中にはリンゴが一時的にバンドを脱退していた頃のものもある。四人のメンバーが、ビートルズというバンドの一員としてではなく、それぞれがひとりの優れたミュージシャンであるというバラバラの立場から自由にクリエイティヴを発揮させた結果として三十曲二枚組みという圧倒的なヴォリュームを必要とした本作。詞世界は愛犬や子守唄からアメリカの人種観まで果てしない広がりを見せ、サウンドはここまでのビートルズ・ディスコグラフィーの総括だと言っていい。つまり、ここにはありとあらゆる音楽が出揃っている。真っ白なアートワークに浮かび上がる“The BEATLES”の文字は、これらの様々な音楽を内包するデノテーションとしての記号でしかない。彼らにとっての絶対はもはや決して単純な意味での「バンド」ではなかったのだなとこのアルバムを聴くたびにそう感じる。まさに『サージェント・ペパーズ』の対極として存在するアルバム。ビートルズが奇跡的に保っていた絶妙なバランス感覚を窺い知ることが出来る。
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