FC2ブログ

ビョークの世界

DancerInTHeDark.jpg
僕の中でずっとオンリー・ワンの存在感を放ち続ける映画。
ビョーク主演・音楽の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。
この作品ひとつで、僕の価値観は地球が引っくり返るぐらい大きく変わった。
この作品が映画にもたらした新しい表現力。
それは、暗闇の中で、それでも僕たちは笑うことができるという、「観念」だった。
メタファーや具体性ではない、「観念」。
この作品を理解するには、そんな三次元の理解力がいる。
描かれていない「何か」を見る理解力。
ビョークがエンディングで歌っていた「新しい世界」とは、
まさにそんな、見えないものが見える世界だった。
閉ざされた「その先」を、こじ開ける力だった。
この作品に出会ってから、僕にとって、ビョークは特別な女性になった。

Debut
/ Björk

Bjork-Debut.jpg
ビョークにとって(僕たちにとっても)初めての人間体験
 世界という人々が木々のように立ちしなう人間の森に迷い込んだ妖精、ビョーク。彼女のどこか浮世離れしたような特別な存在感は、奇抜なメイク・衣装や独自のサウンド理論によるものではなく、ビョークという女性そのものの佇まいから放たれる恐ろしくナチュラルな魅力である。ほとんどノー・メイクに近い状態のビョークをとらえたこの飾り気のないジャケット写真が、彼女の内に秘められた「魔性」を何よりも雄弁に物語っている。
 すべての始まりを告げた“ヒューマン・ビヘイヴィアー”。今振り返ってみると、この歌はビョークのこれまでの15年間を見事に貫いている。「人間に関わったことがある?」と人間以外の何かの立場からビョークが問いかけ始める時、彼女の背後に人間の森が形成され、僕たちは否応無しにその奥深くへと解き放たれる。このアルバムは、ビョークが経験した人間の説明しがたい原初的な興奮と戸惑いの追体験である。地図も磁石もその役目を果たさない、感情と本能のみを磁場にして広がる人間の森の中を「迷子」と化してさまよい歩いたビョークの軌跡を辿るかのように、僕たちは“ライク・サムワン・イン・ラヴ”に、“ビッグ・タイム・センシュアリティ”に、身を任せていくのだ。彼女の意識に呑み込まれながら、彼女が始めて体験した「人間」の機微の輪郭をなぞるかのような不思議なトリップ感。それが再生ボタンひとつで永遠に再現され続ける、世界にただひとつの文字通りの「デビュー」なのである。
スポンサーサイト



03:25 | 映画 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
酒、好きだけどホント弱い | top | 黙示録の風景

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://overtheborder.blog64.fc2.com/tb.php/451-019e369e