FC2ブログ

ダンス、ダンス

バイト帰りによく買物に行く24時間営業のスーパーに行ったら、
毎度のことだからもうどうでもいいといえばどうでもいいけど、
中に入ろうとしたら入り口にたっている警備の人に呼び止められた。
「未成年の方の深夜の立ち入りは・・・」と入店を拒否され、
「あ・・・い、いや、もう21歳です」と言い返してやった。
このスーパーの警備の人とこの会話を交わすのは今日で五回目である。
毎回同じ人、同じタイミング、同じ会話内容である。
いい加減覚えてくれればいいのに。
自分の年齢言うのがこんなにも申し訳なくて後ろめたい時はない。
まぁ「また言われるかな」と若干楽しみにしている自分もいるのだけれど。

一昨日から今日まで、僕の住んでいる町ではお祭りが開かれていた。
あちこちで太鼓がドンドコ打ち鳴らされていて、人が集まっていて、
おかげでバイトがものすごく忙しかった。
今日、お客さんの流れがいったんおさまった時に
チラッと祭りの様子を見に行ったのだけれど、
まさに老若男女、いろんな人が太鼓を叩いて、
盛り上がって、幸せそうな顔をしていた。

太鼓ってやつは、不思議な楽器ですよね。
ただ物と物がぶつかって音を発しているだけなのに、
どうしてあんなにも、こう、ハートと共鳴するのでしょうか。
しかも打楽器そのものはずっと昔から、
文明なんて立派なものが完成するもっと前から、この世にあったんだ。
ずっと昔から、人は物と物をぶつけ合って音を作り出して、リズムを刻んでいたんだ。

どうして強いビートを感じると体が勝手に動き出すんでしょうかね。
そうやって考えていると、ドラムとかビートとかリズムとか、
そういうドンドン響くやつは、ものすごく本質的なものに思えてくる。
なんというかこう、一撃で根源をとらえるような、
うまく言えないけど、地に足の着いたというか根っこがあるというか。
そういう感じのもの。

そして、ベックがヒップホップとフォークにこだわる理由はそこにある。
刹那のきらめきが許された消費社会という80年代に多感な青春期を過ごし、
そういった時代性を直反映した特定の音楽に懐疑的な意見を持っていたベックは、
だからこそヒップホップとフォークが持つ本質の力を選び抜いた。
けっしてコマーシャルな意図から生まれたのではない、「本物」として。

今日のディスク・レヴューはまたベックの過去作。
99年発表の三作目です。
新作に向けて順調に復習中。
このアルバム、実は大好きなんです。

Midnight Vultures
/ Beck

Beck-Midnight Valtures
素晴らしきロサンゼルスの日々
 ふざけた顔したおっさんの股間から隣の股間へと伸びる光。「ミッドナイトの強欲者たち」という下世話なタイトル。そしてこのペラッペラに安っぽい色彩感覚。いやぁ、好きだなぁ。ベックのポップ・センスがある意味一番煌びやかに開花した作品だと思う。音楽面でも一部ではファンクの享楽性を強く打ち出して最高にくだらない感じに仕上げている。アホな勘違いはしないで欲しいのだけど、ベックはあくまで意識してこのセクシャルかつプラスチックな世界観を構築している。言ってみれば、極めて知的な狂歌のようなものだ。だから、「帰り道の途中から僕は立派な大人」なんて歌う“セックス・ロウズ”はホント最低な曲だけど、実はベックの楽曲の中ではこれが一番好きだったりする。
 肝心なのは、これらすべてのくだらないファクターが極めて高度かつ的確なメタファーとして機能しているところだ。アメリカ中で様々な音楽を拾い集めた放浪のシンガーであるベックは、その生い立ちの原点でもあり、彼の幼少期には当たり前のようにそこにあったノスタルジアが今や開発という波に完全に侵食されてしまったロサンゼルスの街を、もうケチョンケチョンにけなしまくっている。ジャケットもアルバム・タイトルも各楽曲も、ロスのアーバンな煌びやかさと共にその裏側に隠された大都市特有のいやらしい表情を徹底して暴き切っている。ベック特有の「言語変換能力」も相変わらず冴え渡っていて、“ニコチン&グレイヴィー”“ピーチズ&クリーム”“ミルク&ハニー”など、ロスを形容するにはあまりにも鋭すぎる言葉がどんどん飛び出してくる。と言ってもロスに行ったことなんて当然一度もないんですけどね。映画で観たロスの摩天楼を勝手に想像しながら聴いています。
スポンサーサイト



02:52 | 日記 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
レポートもせねば | top |

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://overtheborder.blog64.fc2.com/tb.php/409-0a6ef5dd