FC2ブログ

眠り姫を見た

昨日はYUKIのライブに行ってきました。
人生でたった三回目の、YUKIだったら二回目の、ライブ。
行くたびにそう言うのかもしれないけど、今までで一番印象的なライブだった。

内容は、YUKIかくありなんといった充実したものだった。
選曲も、「“星屑サンセット”が聴きたかった!」
「“ハローグッバイ”は?」「“スタンドアップ!”やらないの?」と、
個人的な意見は挙げ始めたらキリがないけど、
それでもみんなが十分に満足できる良い楽曲が揃っていたと思う。
“愛に生きて”が聴けて良かったな、と特に思う。
“JOY”の別バージョンもめちゃくちゃかっこよかったし、
“ヘイ!ユー!”があんなにライブで栄える曲だとは思わなかった。
“Rainbow st.”“ファンキー・フルーツ”“WAGON”“プリズム”“長い夢”は、
もうライブには絶対に欠かせないアンセムになっていて、いちいち感動した。
MCではギャグ連発だし、相変わらずその可愛さには萌えてしまうし、
随所に遊び心も満載で、一秒たりとも目が離せなかった。
やっぱり、YUKIのライブはこうじゃなきゃいけない。
可愛くて、お茶目で、ポップに踊りまわって、そして、この人はマジだ。
それが、YUKIの思い描いている最高のロックンロール・スター像なんだ。

でも、そんなライブの中にあって、
明らかにYUKIの歌う姿勢も、聴き手側の態度も、
つまりは会場全体の空気が特別なものになったのは、
アンコールでの“汽車に乗って”だった。
空気を一変させたのは、“汽車に乗って”を歌う前のYUKIの言葉だった。
「私はいつでもあの頃の気持ちを思い出すことができる」と、
あの曲のエピソードを真剣に語った後、
自分の現在位置を改めて確認するかのように、
「最近、曲を作る時は、世界を創る時は、自分じゃないところで、
みんなが歌えるものを作ってきた」とYUKIは言った。
「でも、そろそろ、戻ってみっか!」とも。
“汽車に乗って”はその第一弾で、それをYUKIは「リハビリ」だと言った。

いったい何のための「リハビリ」なのか。
ずっと「みんなが歌えるもの」だけに集中してきた自分に対してか。
病気で亡くした長男のことを今でも血を流しながら引きずっているのか。
それよりももっと前に解散したバンドが今なお切ないのだろうか。
大胆なことを言ってしまえば、理由なんてどうでも良いのだ。
少なくとも言える事は、「リハビリ」なんて言葉を選んでしまう時点で、
YUKIは今の自分に満足などしていない、ということだ。
YUKIにとって、「自分に戻る」ということは、
そんな満足のいかない自分を高めるための「リハビリ」なのだ。
『PRISMIC』がそれを何よりも強く物語っている。
自分をポジティヴな方向に導くために、
YUKIは再び「眠り姫」を呼び起こそうとしている。
「戻ってみっか!」という余りにもあっけらかんとした意思表示は、
「コンビニでも行くか!」とでも言うようなさりげない言葉でYUKIから出てきたけど、
でもその決意のほどは並大抵じゃないように感じられた。
とにかく大マジだった。

大マジで、あの人は「もう一度やり直せば良い」と言う。
その姿が、昨日のライブの中で、YUKIが一番輝いていた瞬間だった。
「眠り姫だ」、僕はそう思った。
スポンサーサイト



16:07 | 音楽 | comments (5) | trackbacks (0) | page top↑
アグレッシヴ | top | 言いたいことが多すぎて

コメント

#
あーーー。

未だに

「食べちゃいけないよ」って言われていたお菓子を、勝手に食べてしまったような、

すごくおいしかったけど、

やっちまった!感に悩まされていますw



YUKIがステージに来た瞬間から、ずーーーっと。

やっちまったなぁw
by: まほし☆ | 2008/05/22 00:00 | URL [編集] | page top↑
#
福岡でもまたまた一歩踏み込んはなしてるんですね~

当初あんまり支持されなかった「眠り姫」ですよね~
良盤「COMMUNE」がそんな売れなかったのは「PRISMIC」
で「これは内蔵なのでは?」とひいちゃった人が多かったんで
しょうね。

今回やっと”「joy」で勝負に出”て「judy and mary」から
まさに「YUKI」を支持する多くの人たちが集まってきてくれた
という確信がありそうです。

今現在の「YUKI 眠り姫」を「そろそろみんなも自分も、受け止められるで
しょう?」
と言ってるようですね。

存在自体がPOPで、人並み外れた表現力のある人が、
人ならば一生消えない傷を負いながら、
自分の深淵を再び見つめる。
という、なんというか複雑な領域に入ってきたようです。

それなんで、このさき実際どんなものが出るのか
まったく想像つきませんけど。

それにしても、「汽車に乗って」はそれまでの2時間のLIVEの
印象をすべて化学変化させるだけの力がありますよね。
by: あむりと | 2008/05/22 03:21 | URL [編集] | page top↑
# なにより
夜中に書いたら、刺激されちゃって
ごちゃごちゃしすぎたなぁ

もう一回レポ読み直してみましたら、
ほんとにめちゃめちゃ楽しまれたようで
それが何よりです、はい。

  会社からこそこそと書いてます。
by: あむりと | 2008/05/22 11:39 | URL [編集] | page top↑
# まほし☆へ
何それ笑
まほしなりに浸ってるのでしょうか。
それともとり付かれたか笑
どっちにしろめっちゃ刺激的やったねぇ~
あの日のライブは良かった!

あ、昨日あ○ゃりに行ったんやけど、前よりおいしくなってた笑
一応、報告です!
by: 幸大 | 2008/05/22 14:01 | URL [編集] | page top↑
# あむりとさんへ
仕事中に遊んでちゃダメですよ!笑
でもコメントありがとうございます。

そういう確信もあったと思いますし、
多分YUKI自身が「リハビリ」をポジティヴに受け止められているからでしょうね。
自分が自分らしくあり続けるための、ものすごく冷静な判断だったんでしょう。
何よりも「自分じゃないところで」という言葉に驚かされました。
この人はそんなことを意識して曲を作っていたのか、と。
YUKIは、表現者すぎますね。

でも、この先どんな作品が出ても、
それがものすごくわがままなものでも、情けないものでも、
受け入れられるような気がします。
YUKIだったらなんでも大好き!ってことじゃないですよ。
僕もそれをポジティヴに受け入れられそうです。
YUKIの中の「眠り姫」を、確認できましたから。

後はついていくだけです。
by: 幸大 | 2008/05/22 14:13 | URL [編集] | page top↑

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://overtheborder.blog64.fc2.com/tb.php/359-c71f89da