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Born To Kill

今日はなんでも映画監督スタンリー・キューブリックの亡くなった日らしいですね。
さっきテレビでやってました。
そこで紹介されてたキューブリック監督作品のDVDボックス、
僕は発表されてすぐに買いましたよ。
未だに最後の『アイズ・ワイド・シャット』だけは観れていないんですけど、
他の作品はどれも印象深かったです。
なにせ今まで観てきた映画とはなんというか、距離感が違うというか、
とにかくこれはキューブリック作品にしかないなぁという何かがありましたよ。

ところで、さっきやっていたテレビでは革新的な撮影技術で世界を驚かせた監督を
「映画に永遠の時を刻んだ人」というわけのわからん言葉でまとめていたんですけど、
要は「キューブリック作品の撮影方法とかカラーは独特ですごいんだよ!」
って感じだったかな?
確かにキューブリック作品は物とか色の配列、それを撮るカメラ・ワークが特徴的で
ちょっと不気味な感じすらあるんですけど、そこの部分が個性的過ぎるせいか
さっきのテレビみたいに議論がそこばっかりに集中してしまって、
作品の内容そのものにはいまいち言質が及んでいないというか、
「最高傑作!」とかいう形式的な言葉でしか紹介されていないのがつらい。
「じゃあお前ちょっとやってみろよ」と言われたら、できない僕もつらいです。
どうにか言えるようになるまで何回も観るしかないな、これは。

今のところ、最も印象的だった作品は『フル・メタル・ジャケット』。
最後に米軍兵士たちがベトナムの戦地をバックに
“ミッキー・マウス・マーチ”を歌うシーンが強烈でした。
前半は兵士をウジ虫以下としかみなさない過酷な訓練キャンプ。
後半は戦争という非・日常世界の描写。
個人的には世界のダークサイド批判の映画だと思っているんですけど、
それを徹底して描きながらも最後が能天気な“ミッキー・マウス・マーチ”。
この落差は衝撃的でしたよ。
あと、そんな世界の醜悪なものが集まったみたいな非・日常の環境で、
仲間の死とか、自分にも襲い掛かるかもしれない銃弾への緊張とか、
自分の手で人を殺める感触とか、
とにかく色々なものを感じて絶望の端っこまで行き着いたら、
もしかしたら人間はここまで楽観的になれるのかもしれない。
“ミッキー・マウス・マーチ”はそれすらも物語っているみたいで、
背筋が凍りそうになったのを覚えています。
一度ご覧になってはいかがでしょうか。


さてさてCDレヴューですが、今日は先月デビューした新人の作品。
なかなか面白い新人ですが、
今年は未だに08年が始まっていることを認識させてくれる連中がいません。
去年の今頃にはもうクラクソンズもザ・ヴューもいたもんなぁ。
今年はちょっとスロー・スタートだ。
来月にデビュー作を発表するケイジャン・ダンス・パーティーに期待。

Vampire Weekend
/Vampire Weekend

吸血鬼大集合!


08年最初の異端
 初めて聴いた時の印象は、USインディ特有のゆる~い感じや陽光の当たる真昼の庭で言葉がフワフワと飛び交う感じがクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーと似ていた。シンプルというよりも隙間だらけと形容した方が相応しいギター・サウンドは初期ストロークスに通じるところがある。ニューヨークにあるコロンビア大学在学時の仲間4人で結成されたこのバンドが作り出す音楽は、そんなある意味USインディのパッチワーク・サウンド的な感覚だが、そこにアフロ・ビートやみんなで囲んだキャンプファイヤーの炎の中に真の居場所を見出すような逃避的な匂いを漂わすことで、このバンドにしかないオリジナリティを見事に演出している。極めて実験的なサウンドながら、それを確信犯的にというよりも自分たちが好きでよく聴く音楽だから、という理由で自然にやってのけるところがまたすごい。でも、同時に本人たちは普通のロックではなくてこれまで聴いたことのない新しい「何か」をやりたいという向上心も持ち合わせている。つまり、彼らの大好きな音楽がヴァンパイア・ウィークエンドというフィルターをいったん通って響いた時、ここにある全く新感覚の気持ち良いポップ・ソングが生まれた。ただそういうことなのである。新しい音楽をやりたいという衝動が今のポップ・ソングへの批判というニヒリズムに向かって捻り曲がらずに、あくまでこういう軽いポップでいることは彼らの慧眼かもしない。そして、フロントマンのエズラはかつてのクラッシュのようにエネルギーと変化を保ち続けながらバンドを更に先へと進めたいと言う。この正体不明のポップ・ソングが更なる異端へと変貌する可能性は、十分にある。
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