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No.9

世界は絶対に間違ってる。
政治でも娯楽でも教育でも、家族や友達でも、
別になんでも良いけど、そんな風に思うことってないですか?
大人でさえそんな考え方しかできないのかって思うことってないですか?
なんで世界にはこんなにも馬鹿と勘違いと絶望が転がってるの?
なんで「女湯に侵入するなまはげ」なんて馬鹿がいるの?

こんな世界ちゃんちゃらおかしいよ、
というところからしか始められない人がいる。
当然、そんな奴は大々的には理解されない。
例えば、学校のクラスに「大塚愛もコブクロもEXILEも、みんな間違ってるよ!」
なんて言う奴がいたって、そんなの相手にされるわけがない。

でも、コナー・オバーストという男はそういう人間だ。
世界の頂点アメリカ。最高の国アメリカ。自由の国アメリカ。
そんな強固な意識に埋もれながらも
「星条旗は間違ってる!」と叫び続けてきた人間だ。
そんなの、はぐれ者の叫びでしかなかった。
みんなの心には届くはずもなかった。
でも、9.11以降、状況は変わった。
アメリカの足元は確かに揺らいでいる。
おかしなアメリカを変えることはできるか。
間違った世界を変えることはできるか。

No.9
Cassadaga / Bright Eyes
Cassadaga



いつか、何かが変わることを信じて
 残念ながら日本盤は発表されていないのだが、前作時のライブ音源を収録した『モーション・シックネス』というライブ・アルバムがブライト・アイズの作品にはある。そのアルバムの裏面ジャケットには独りぼっちのステージの上から大勢のオーディエンスと向かい合うコナー・オバーストの写真が採用されていて、そのワン・ショットには彼がそれまでやり続けてきたことの全てが集約されているような気がしてめちゃくちゃ感動したことを覚えている。世界に、アメリカという国家に抱いてしまう違和感と危機感を伝えようと、クリエイティヴを総動員して多くの作品を信じられないペースで作り上げてきたブライト・アイズことコナー・オバースト。しかし、その写真のように状況はいつまでも1対大勢。コアなファンは常に存在したが、彼のイメージはいつだって「孤独」だった。でも、このアルバムは最初から何か違った。始めに聴いた時はなんとなくそう感じただけだったが、リード・シングル“フォー・ウィンズ”のPVを観てそれは確信に変わった。このビデオが画期的だったのは、その中で歌うコナー・オバーストが「ギターだけが友達の孤独な青年」ではなくあくまで「ブライト・アイズというバンドの一員」として撮られていたことだ。もちろんレコーディングやライブ・ツアーなどはこれまで何度も同じバンド・メンバーで行ってきていたが、世界中に出回るいわば作品の「顔」であるビデオにバンドが登場したのはこれが初めてだった。そして、「ブライト・アイズ=コナー・オバースト」ではなく「ブライト・アイズ」が他でもないひとつの「バンド」であるという意識は本作でのコナーのこれまでになく落ち着いた歌声が何よりも象徴的だ。バンドの演奏も「良き理解者」として頼もしく、力強く響いている。それだけでも彼の活動を見守ってきた者としては嬉しい限りなのだが、それに加えてこのアルバムは全米で初登場4位を記録する驚くべき売上を見せた。アルバムで5位以内に入るのは初の快挙である。ブルース・スプリングスティーンやR.E.M.といった大物たちと共に選挙活性化のためのツアーを回ったことが追い風として働いたことは間違いないが、彼が長年訴えかけてきた「違和感」はついに「共感」へと変わりつつあるのだろうか。本作でひと回りもふた回りも大きくなったブライト・アイズ。果たして、ロックは世界を変えられるか。
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