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ベンズ

多分俺の方がひさしぶりの我が家。
別に威張ることじゃないけどね。
水曜まで長いけど、帰ったら鍋しようね。
待ってて。


大阪は11月でも思った以上に暖かい。
昨日、突然父親から電話が掛かってきて、
「おじいちゃんがもう駄目そうだから大阪に帰ってこい」と。
僕が新幹線で大阪に向かってる間に臨終を迎えたので、
僕は間に合いませんでした。

父方のおじいちゃんは、僕が生まれる直前に奥さん、
つまりはおばあちゃんを病気で亡くして、
それ以来ずっと僕らと一緒に暮らしてきました。
だから、大学に入って下宿をしているとはいえ、
おじいちゃんは20年間一緒に過ごしてきた家族です。

うちは親が共働きで、二人とも朝早く出勤、夜に帰宅の生活ペースで、
父親なんて顔すら合わせない日が多いくらいだったし、
姉は自分の部屋にこもってテレビ観ることが生き甲斐みたいな人だから、
一日中家にいて、よくリビングにも出て来るおじいちゃんが、
家族の中では一番コミュニケーションをとる機会の多い存在だったと思う。
まぁ僕も根暗なところは姉と一緒で、
一人で部屋にこもって音楽を聴き倒していましたが。

とにかく、家族の中で一番顔を合わせることの多かったのはおじいちゃんです。
そのせいか、一番喧嘩をする相手でもありました。
ご飯の時でも、僕がリビングでくつろいでる時でも。
一番顔を合わせるのに、合わせる度に喧嘩だった気がする。

うちの父方の家系はその一員ながら気の毒に思うところがあって、
とにかく人とコミュニケーションを取るのが苦手だ。
僕にもその血は確実に流れていて、時々激しく実感します。
僕は内気だし、人付合いはそんなに得意じゃない。
しゃべったらしゃべったでちょっとした一言にも気遣いがない。
言ったあとにそれに気付いて後悔するけど、
もう相手は傷ついてる。
父親もおじいちゃんもそんなタイプで、
「俺はこうはなりたくない」ってずっと思ってたのに、
やっぱり意識は血には勝てないみたいです。
だから、血だけのせいではないだろうけど、僕は性格が悪い。

僕もおじいちゃんも性格が悪くて、
更に歳だって大きく離れてるんだから、
ものの考え方なんて別の世界の住人みたいに擦れ違ってて、
わかりあえるはずもなかった。
僕は、ずっとおじいちゃんが嫌いだった。

具体的な病気ではなくて、老衰だった。
老衰にしちゃ若い歳だと思うけど、
それでも僕の4倍近くも働き続けてきた体。
でも、4倍も働き続けてきた逞しさは遺体には片鱗すらもなかったです。
細い骨を薄い皮がかろうじで守っている。
それぐらい細々としていて、脆弱な体でした。

ずっと一緒に暮らしてきた家族が亡くなったのに、
知らせを受けても変に冷静で、感情がビクともしないことにびっくりしました。
遺体を前にしても、なにも変わらなかった。
やけに客観的でした。
遺体にも、何か珍しい動物に触れるようにしかできなかった。
家族も親戚も、病院の人も、
死んだおじいちゃんに優しく話しかけてたけど、
僕はなにも言わなかった。
というか、なにも言えなかった。
あんな風に話しかけたことなんてないもん。
そんなのなんか、白々しくなりそうで、イヤだった。

薄情な人間なのかな。
今回も、夏に学び舎の生徒さんが亡くなった時も、
なんというか、実感が全然わかなかった。
空に浮かぶ星なんかよりも、もっと遠くの話に感じる。
涙なんて出ないし、悲しさもない。
まるでおじいちゃんなんて最初から存在しなかったみたいに、
音楽聴いて、本読んで、いつも通りのことができる。
今までそこにいた人が突然いなくなったのに、
世界はこんなにも変わらないもんかって思う。
それとも、僕の性格が悪いからなのかな。

耳元でコナー・オバーストが
「僕は死にそうになって、初めて生きることができる」
と歌っています。
どういうこと?
あんたの得意な「のっぺりした矛盾」か?
今はそんなこと言って欲しくないよ。
うちのおじいちゃんは死ぬ直前に、
そこに居合わせた人に「愛してる」なんて言えなかったよ。
多分あの人は生きてる間、
そんなことは一度だって言わなかったと思うよ。
すべてを感じ終えた後には、どんな可能性がある?
あんたはいつもそこには触れてくれない。
今日はレディオヘッドでも聴きながら寝ます。
明日は忙くなりそうです。
おやすみなさい。
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