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YUKIが好きだ

今日、10月7日はYUKIの大阪城ホール公演の日です。
僕は先行予約で運良くチケットを獲得したんですけど、行かないことにしました。
細かい理由を書くつもりはまったくないけど、
行きたいっちゃいきたい、けど行きたくないちゃいきたくない。
そんな感覚です。
ただ今行ったら、ザ・ヴュー風に言えば「But it's not me」というわけで、
「そんなの俺じゃない」という気がするんです。

だからチケットは地元の大阪にいる友達にあげました。
YUKIに関しては僕が誰よりも信頼してる人なので、感想はしっかり聞くつもりです。
セットリストとかYUKIの場合は衣装なんかも物凄く気になるけど、
でも1番気になるのは、空気とか雰囲気なんて言えば一気に曖昧になるけど、
ステージの上でYUKIが発散する、そういう、なんかみなぎるもの。
『five-star』はいったい何だったのか。
YUKIにとってあのシングル・コレクションは何だったのか。
今回のライブからはそれをきっと肌で感じることができるはず。
そうじゃなきゃ、僕が『five-star』で感激した意味が薄くなっちゃう。

今日は朝っぱらから書くぞ。
『five-star』だ。

five-star
/YUKI

five-star(初回生産限定盤)(DVD付)



ただひとつ変わらない、YUKIファンでいることの誇り
 YUKIのシングル・コレクションが発表されるというニュースを知って、最初は少し怖かった。何が怖かったって、このシングル・コレクションで彼女のこれまでのキャリアを振り返ることが、『PRISMIC』で左手を小さく上げた女性に熱い思いを寄せる男にとってはとてつもなく切ない行為になるんじゃないか。そこが、怖かった。「あのころ」からすっかり変わってしまったのに確実に支持を集め続けている彼女が今にたどり着くまでの軌跡を時系列どおり正確に並べて聴かせるなんて、残酷すぎると思っていた。本気でそう思っていた。でも、ちょっと構えすぎてたかな。息継ぎの箇所だって完璧に把握してるくらいどの曲も聴きこんだものばかりなのに、今まで以上に感動してしまいました。凡庸すぎるけど、YUKIの音楽を聴き続けてきて本当に良かった。正直に告白します。

 ソロ・デビュー曲“the end of shite”から“星屑サンセット”までの15曲すべてのシングルに配信限定で発表された“ビスケット”を追加した全16曲が収録された、YUKIの正真正銘のシングル・コレクションである本作。自分のすべてを一旦終わらせた『PRISMIC』、新たなスタートを決意した『commune』、前作で噛み締めた強さで自ら勝ちにいった『joy』、自分が勝者であることを自覚した『WAVE』以降、と作品ごとの状況とそれに応じるスタンスが違いすぎるせいか各アルバム期の趣向がバラバラで、一言にシングル・コレクションといえども収録アルバム別で好みが大きく別れそうな1枚だ。たった5年でここまで様々な価値観というか顔を見せてきた彼女の表現者ぶりには心底驚かされるが、こうして改めて全キャリアを総括してみて、相変わらず『PRISMIC』期が1番好きだと思ってしまったり、『WAVE』期のシングルにはなんだかなあと首を傾げてしまったり、正直思うところはたくさんある。でも、僕がここで述べたいことはそんな「あれは良い、これはダメ」の好き嫌いレベルの話ではなくて、1番好きな時期から5年も経った今なお僕がYUKIの音楽にこだわり続けている理由と、全然好みの音楽とは外れてしまっても、それでも「YUKIが好きだ」と言うことに僕が感じている誇りについてである。

 某有名ロック誌には、YUKIの作品の不変のテーマは「出会いと別れ」だとあった。読みながら「うんうん、確かに」と納得してしまったし、実際に本作を聴きながらそれを自分の耳で実感した。それをもう少し大きく解釈するなら、というかそれに僕なりの解釈を加えるなら、YUKIが歌い続ける意味とはつまり、「何かと本気で向き合うこと」。そして、その「勇気」である。前に『commune』について書いたことの繰り返しになってしまうが、それがYUKIの1番の強さだ。
 何かと本気で向き合うこと。言うまでもないが、それは難しい。そもそも人はそれを計ることなどできないし、対象が人であっても、物であっても、環境であっても、もっと漠然とした感情であっても、できるだけ楽をしたいと思ってしまうのが人間の悲しい性というものだ。傷つきたくないし、しんどいことは、やっぱりしたくない。それでも、YUKIはそれをやり続けてきた。やり続けようとしてきたはずだ。だからこそ、彼女はいつか消え去ってしまうとわかっている儚いものに「ハロー」と笑いかけることができるし、大切なものとの別れの時にも「バイバイ」と精一杯に手を振ることができる。「ごめんね」だって「ありがとう」だって、「もう歌えないわ」とウジウジ落ち込むことだって「立ち上がれ」と喚起することだって、できる。それで人を勇気づけて、励ますことができる。ファンに対してだってそうだ。実際のライブ会場でも、テレビやDVDの映像を通してでもいい。かっこよさでも可愛さでも単純な楽しさでも、なんでもいい。YUKIがファンと本気で向き合おうとしているからこそ、彼女が歌う姿に僕たちはいつだって高揚する。僕が実際にこの目で目撃したあのちっちゃい顔に広がるでっかい笑みと片手で作った「J」の文字は、その象徴としてステージの1番高いところで光っていた。

 先にも書いたけど、YUKIはアルバムごとに「YUKIであること」の意味をカメレオン的に変質させてきた。『joy』~『WAVE』の一連の流れでここ最近はようやく落ち着きつつあるけど、YUKIほどドラスティックに変わり続けた人もそういないのではないだろうか。それは時にひとりの人間の精神世界という気色悪いほどの白と黒であり、血の通った温かい肌の色であり、ステージをド派手に照らす極彩色であった。そして、そこにはひとかけらの砂粒ほどだって、躊躇というものがないのだ。『PRISMIC』で辛辣なほどに自分を対象化することにも、『commune』で鼻歌混じりにつらつらとコミュニケーションを歌うことにも、『joy』でポップネスを爆発させることにも、『WAVE』で自分のイメージを決定付けることにも、まったく迷いがないのだ。その迷いの無さゆえ「裏切られた」と感じたリスナーも多くいるだろうけど、というか僕自身そうだったけど、それは間違いなく自分に正直な実感だったんだけど、でも今なら少し違うふうに感じることができる。まるっきりバラバラに点として配置されていた16の楽曲がこうしてひとつの線を作り出すとき、YUKIのこれまでを僕は今まで以上に誇らしく思ったし、これからを思うとなんだかワクワクしてしまうのだ。このシングル・コレクションは.YUKIにとって、この5年間を振り返って本気で向き合う姿勢を失わなかった自分に5つ星。そういうアルバムなんだろう。だったら次に本気で向き合うのは僕たちの方だ。舞台は大阪城ホールで待っている。5つ星を自覚したYUKIがきっと見せてくれる、人が本気で何かと向き合うときのその輝きを、目撃しろ!!
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