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ザ・ヴューはすごい

何が最高かって 店の周りでブラブラすることさ
たむろするんだ ドライバラの店で
仲間とつるんで 一人座り込む奴を尻目に    from“The Don”



上半期ランキングを書いた時、
僕はザ・ヴューのデビュー・アルバムを、一義に及ばず一位に選びました。
あのアルバムを上回る作品はやっぱりまだ発表されてないし、
今年が終わる時、「やっぱり07年はザ・ヴューだったな」というふうに、
僕は一年間を振り返っていると思います。
上に書いた歌詞はそのデビュー・アルバムに入っている
“ザ・ドン”という曲の中の一部。
一番好きな彼らの曲はなんだかんだで
“ウェイステッド・リトル・DJ's”だけど、
“ザ・ドン”には「07年ベスト・リリック賞」をあげたい、そんな曲です。

これはトゥワングのディスク・レヴューで一度書いたし、
これからも何度だって言い続けるつもりだけど、
ロックっていうのは、「夢」なんだ。
常に新しいものが求められて、新しい聴き方が提示されて、
それが繰り返されることで、ロックは大きくなりすぎた。
でっかくて解かりやすいエネルギーをドカーン!とぶつけること、
メンバーがみんな集まって、せーのでバーン!と鳴らすこと、
最近のロックにはその一番根本的な部分が足りない。

U2のボノみたいにアフリカの子ども達を救うためにロックする人もいる。
プリンスは相変わらず愛で地球を救おうとしてる。
ビョークは人間のやり残したことをやり続けてる。
でも、ロックの世界って本当はもっと小さいんだと思う。
クラブだってサッカーだってゲームだって、楽しむ方法はたくさんあるのに、
店の周りで気心の知れた仲間とおしゃべりすること、
そんなちっぽけなことを大切にしてしまう自分のために、ロックはある。
そんな小宇宙でしか生きられない自分を救うために、ロックはある。

全部ここに載せられなくて残念だけど、
ザ・ヴューの『ハッツ・オフ・トゥ・ザ・バスカーズ』には
これぞザ・ヴュー!という名言が多い。
「金なんかいらない/思い出があればいい」
と青臭く歌うのは“スーパースター・トレーズマン”。
「人生は壮大な堂々めぐり/けど終わりは必ず来る
/俺の人生が終わるときも/友達でいてくれるか?」
これは“セイム・ジーンズ”から。
どれも本当に青二才だなという感じで、
「甘い」と眉間にしわを寄せる人もいるだろうけど、
でも、これがロックの理想主義の根本的なところだ。
おまけに、ヴューは若い。リアルタイムの10代の言葉だ。

30年以上も昔、ザ・フーはそれを「10代の荒野」と歌った。
ロックだけを手にとって社会にぶつかっていく絶望的な若者。
ザ・ヴューも、「ここは荒野だ」と歌っている。
それでも、俺にはロックがある。
それがロックの究極的な理想主義だ。
ほとんど独りよがりの妄想に近い、ロックの最大の夢だ。
それを今になって、07年になって聴けたことは、
なんというか、僕はとにかく幸せで、ワクワクせずにはいられないんです。

だからみんな、ザ・ヴューを聴こう。
ロックの本当のエネルギーと説得力と理想論と、夢を聴こう。
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