FC2ブログ

The Other Side

最近シザー・シスターズをよく聴いています。
オアシスのノエル兄貴に
「シザー・シスターズだあ?ヘアドレッサー向けの音楽じゃねえか」
と言われ、その弟リアムに
「けばけばしい色で妙ちきりんな服着やがって。
あんなカマ野郎より俺のほうがよっぽどエンターテインメントだぜ。
いつだってあいつの声帯切り裂いてやらあ、あんなくだらねえ野郎」
と完膚なきまで揶揄された、あの派手な五人組のバンド。

去年シザーズのことを知った時、僕はオアシスに夢中で、
だから「ギャラガー兄弟が忌み嫌ってるバンド」と思っていただけで、
彼らのデビュー・アルバムが04年にイギリスで最も売れたアルバムという話を聴いても、
某ロック雑誌で『2000-2005 BEST 100DISCS』にそのアルバムが選ばれても、
全く歯牙にもかけなかった。

それが、最近オアシスに対する愛情が薄らいできたせいか、
単に今まで聴いてなかったバンドの作品を新たに聴きたくなったのか、
テレビで耳にした「I Don't Feel Like Dancin'」をやけに気に入ってしまって、
オアシスのベスト盤には手をつけないで、シザーズのセカンドアルバムを買ってしまった。
TSUTAYAで前作も借りて、最近の僕の音楽ライフはシザーズによって満たされています。

メンバーにゲイがいて、バンド名にはレズビアンを指す婉曲語句を用いていて、
とにかくド派手で、少し下卑た雰囲気が全体を覆うこのバンド。
ギャラガー兄弟ほどではないにしても、僕もこんな先入観が邪魔をして、
シザーズの楽曲を聴く機会はいくらでもあったのに、それを意識的に避けていたような気がする。
たった一曲聴いただけでこんなに気に入るならもっと早く聴いておけば良かったと、今更ながら思う。

『2000-2005 BEST 100DISCS』でシザーズのデビュー作を選んだ雑誌のライターが、
「シザー・シスターズのうみだす破天荒なポップは、
自分と異なる価値観を持つ他者との間になんとなく引いてしまう境界線をいとも簡単に飛び越え、
聴く者を希望で満たしてくれる」
と書いていましたが、そこまで大げさなものでないにしろ、シザーズの楽観性は
たとえ一時的なものであっても、確かにそういった価値観や先入観を凌駕すると思う。
そのことで彼らの存在の重要性が個人的な域を超えて、音楽界全体に影響を与えることはあり得ないけど、
下世話で、極彩色に彩られた彼らの表層の奥に存在する真理の正直さはまぎれもないものだと思う。

「ドレスアップしてステージに上がるバンドの音楽が、
Tシャツとジーンズで演奏するバンドの音楽に比べて正直じゃない、なんて誰が決めたの?
私達は、そういう近頃の先入観を変えたいの」
とアナはデビュー当時語っていたようですが、少なくともこの強い意志は僕には届きました。


おまけ
Scissor Sisters-I Don't Feel Like Dancin'
スポンサーサイト



19:37 | 音楽 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
Ready or Not | top | Dream Sequence

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://overtheborder.blog64.fc2.com/tb.php/134-557f7bae