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2011年ベスト・ソング No.3

Killing Me
from the album "Junk Of The Heart"
/ The Kooks

The Kooks -junk of the heart
死ぬほど空を飛びたい
 昨年リリースされたザ・クークス通算三枚目となるオリジナル・アルバム『ジャンク・オブ・ザ・ハート』は、良くも悪くもファンの期待を裏切る内容の作品となった。ただ衝動に身を任せるようにギターを掻き鳴らしたファースト『インサイド・イン/インサイド・アウト』。燃えるようなバンド・サウンドで憧れを追いかけたセカンド『コンク』。その二枚の傑作アルバムに共通した、ロックンロール特有の瞬発的なスピード感。アコースティックな響きが重視された印象のある『ジャンク・オブ・ザ・ハート』は、そんな前二作に惹かれたリスナーにとっては少し物足りない作品だったかもしれない。しかし聴き込めば聴き込むほどこれはいい。前二作のドライヴ感溢れるロックンロールのスピードが獲り逃してきたものを、いま一度慎重に拾い集めていこうとしたような趣きがある。今回から大々的に導入されることとなったストリングスのアレンジも、実に緻密に織り込まれたという感じで、どの楽曲も思いついたメロディをそのまま歌にした(ファーストはまさにこれだった)というより丁寧に作り込まれたものだという印象を受ける。彼らなりの新しいギター・ポップを目指したかなりの力作だと思う。タイトル・トラックを含め佳曲揃いだが、その中でもこの“キリング・ミー”は別格にいい。ギターの音色に誘われてストリングスが花開くイントロを耳にした瞬間に、ここまできたか、とあまりの成熟ぶりに感嘆した。心の離れてしまった恋人に対する思いが歌われた感傷的な歌だが、サビの絶頂感の中で歌われる「風が彼女をさらってしまうんだろうか」という一行の歌詞とその切ないメロディが、まさに風を掴もうとするかのようなアートワークの風景とも一致して、とても感慨深い。アルバム・タイトルをどう訳すれば正確なのかはわからないが、「役立たずの心」と考えればなんとなく、わからないでもない。何かあるたびに、どきどきどきどき派手に動きやがって、自分の身体の中でここまで無駄な動きをする部分は他にないといっても間違いではない。うまくコントロールできない、手のかかるやつ。もしかしたら、心だけは、すでに自分のものではないのかもしれない。風に乗った君に、もうすっかり奪われてしまったから。そんな歌だ。
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