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If I had a gun, I'd shoot a hole into the night sky, and stars would shine for you.

Noel Gallagher's High Flying Birds
/ Noel Gallagher's High Flying Birds

Noel Gallaghers High Flying Birds
兄貴、一緒に酒でも呑もうよ
 ホントかウソか、弟リアムから「空高く飛ぶウンコ」と絶賛されたという、我らがノエル兄貴のソロ・デビュー・アルバム。音の質感に関して言えば、デイヴ・サーディとの共同プロデュースということもあってか、やはり後期オアシス、特に五枚目の『ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース』を彷彿とさせる、どこかアンティークなサウンドが全編を通して光っている。初期オアシスのようなシンガロング系の楽曲は皆無で、骨格としてはどれもシンプルなものばかりだが、しかしオアシスでは絶対に使用されなかったような大胆かつ感動的なアレンジで聴かせる佳曲が並んでいる。バンド・マンとしてのノエル・ギャラガーという人は、ある意味で、いつだって不自由な環境で歌うことを強いられ続けてきた人だった。変化こそがチャレンジであり、それこそが美徳だとされがちなロックの世界で、唯一変わらないことを求められたオアシスというバンド。わがままな弟。生意気な弟。めちゃくちゃな弟……。とにかく、オアシス時代の彼の不自由な環境を挙げていけばキリがないほどなのだが、しかしだからこそ、彼が自由を獲得するための闘争は、もはや『ビィ・ヒア・ナウ』以降の苦難の道程を語るまでもなく、熾烈を極めたものだった。『ドント・ビリーヴ~』、そしてオアシスとしての最後のアルバムとなった『ディグ・アウト・ユア・ソウル』という二枚のアルバムは、ノエルが苦心の末にたどり着いた、オアシスが自らオアシスを脱却するという華麗なメタモルフォセスを思わせるような傑作だった。しかしようやく手に入れたそんな自由も束の間。相変わらずブーブーうるさい弟を中心に、内部崩壊を起こしたオアシスは解散を余儀なくされ、今に至る。ここで初めてひとりになったノエルは、とても伸び伸びとしていて、なんだか、いつになくジェントルだ。アルバムのラストに収録された“ストップ・ザ・クロックス”がとても象徴的(オアシス・ファンなら、ずっと聴きたかった楽曲に違いない。確か、『ドント・ビリーヴ~』期に作られた歌だったと記憶している)。時間さえも止まるほど、何もかもから解放されたその場所。そこには、ずっと追い求めてきた自由に限りなく近いものが、あったのだろう。そう思わせる。そういえば、弟の方のアルバムは、『なんとかかんとかスティル・スピーディング』だっけ? ずっと止まらずに加速し続けるスピードと、動きを止めた時間。二人とも相変わらず面白いね。ふたつの違いが何かはわからないけど、でもどっちとも、「永遠」ってことでしょう? だとしたら、そっと手を伸ばして時計の針を止めてやる方が、なんとなく、優しいやり方かもね。兄貴のそういうところ、だいすきだよ。
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