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Who's zoomin' who's zoomin' who's zoomin'.......

Who's Zoomin' Who
/ Aretha Franklin

Aretha Franklin_1985_Whos Zoomin Who
いつもの僕はこんなじゃなない
 エリック・クラプトンを始め、名うてのミュージシャンがこぞって参加した68年作『レディ・ソウル』は、ソウル・ファンのみならずロック・ファンの間でも傑作として有名な一枚。七十年代には若干勢いを落とした印象のあるアレサだが、当時すでに全盛を極めていた名シンガーであり名プロデューサーでもあるルーサー・ヴァンドロスを迎え制作された82年の『ジャンプ・トゥ・イット』をきっかけに、第二次黄金期へと突入する。その後もう一枚のルーサー制作盤を挟み、85年に発表されたアルバムが本作。プロデュースには当時ソロ・シンガーとしても成功を収めていたナラダ・マイケル・ウォルデンがあたっている。ナラダ、元々はジャズ・バンドのドラマーとしてのキャリアから始まった人だけど、ポップでダンサブルな歌のアレンジを任せると、これがなぜか異様にうまい(ダンスマニア・ファンならナラダの名曲“トゥナイト・アイム・オールライト”とか聴いたことあるはず)。アレサのこのアルバムの中では、表題曲にして名曲の“フーズ・ズーミン・フー”なんかが顕著かな。他にもユーリズミックスとコラボした“シスターズ・アー・ドゥーイン・イット・フォー・ゼムセルヴズ”や、J・ガイルズ・バンドのピーター・ウルフとデュエットした“プッシュ”など、ナラダの他にも八十年代を顕著に示すキャラクターが終結し、実に当時らしいポップネスを発揮している本作だが、しかしこれが安価な阿りを感じさせない出来に仕上がっているのは、やはりアレサのボーカルがとてつもない迫力を発揮しているからだろう。“フーズ・ズーミン・フー”に聴き惚れて購入を決意したのだが、他の楽曲もどれも素晴らしかった。特に、シングル・カットもされている“アナザー・ナイト”の存在。愛しい「あなた」のいない夜を、「いつものことよ」と自らに言い聞かせるように何度も繰り返し、「いつもの夜」という永遠に繰り返される今夜に、「切り抜けてみせる」と力強く歌声を振るわせるアレサ。それはまるで、いつものわたし、を保持する必死の闘争のようにも聴こえる。しかし、いつものわたし、っていったい何だろう。なんだかいつもより大きく見える月も、結局は、いつもと同じ月。それなのに、君といるときに限って、余計なことばかり喋ったり、肝心なところで黙り込んでしまったり……。ひとりだったら、こんなこと思いもしないのに。いつもの僕は、決してこんな風じゃないんだ。ずるいかもしれないけれど、それってもしかして、心を奪われていることにならないかい?
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