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Let Me Touch You
/ O'Jays

Ojays-Let Me Touch You
本気の大人たち
 デビューから今年で実に四十八年、結成当初から数えると優に半世紀を越えるキャリアを持つ、フィリー・ソウルのみならずアメリカが誇るブラック・ミュージック界全体を代表する大御所ボーカル・グループであるオー・ジェイズは現在も現役活動中(もちろんメンバー・チェンジは幾度も重ねているが、現役メンバー三人のうち二人は結成当初からのオリジナル・メンバー! すごいよね)。70年代前半には“バック・スタッバーズ”や“ラヴ・トレイン”などディスコでも欠かせない名曲を幾つも発表した彼らだが、80年代前半にはフィリー・ソウルの人気低迷から苦戦を強いられることになる(83年の“プット・アワ・ヘッズ・トゥゲザー”とか、それはもう素晴らしいけどね)。倒産危機にまで追い込まれた当時在籍のフィラデルフィア・インターナショナル・レコーズが敏腕プロデューサーを総動員し、社運をかけて制作されたのがこの87年発表の『レット・ミー・タッチ・ユー』だ。エディ・リヴァートの名シャウターぶりがいきなり炸裂する冒頭のアップ・ナンバー“ドント・テイク・ユア・ラヴ・アウェイ”を始め、ムーディなミディアム・ポップ“アンダーカヴァー・ラヴァー”、キレのいいドラム・マシーンとシンセの演出が雲を追い払う風を感じさせるような“ノー・ライズ・トゥ・クラウド・マイ・アイズ”、そして最後を締めくくるスロウな名バラード“コーズ・アイ・ウォント・ユー・バック”まで、優れた佳曲が目白押しの力作だ。全編を通して、ゴスペルを通過した彼らの迫力のボーカルを聴くことができ、アルバム・タイトルが示すような内なる衝動が楽曲にしっかりと筋を通している。中でも圧巻中の圧巻は、全米R&Bチャートで見事一位に輝いた“ラヴィン・ユー”だろう。これまで何度も歌われてきたような、なんともありがちなタイトルがつけられた歌だが、しかしありがちだからこそ、時に愛されることよりも難しい狂おしい表現を、彼らの圧倒的な歌唱力が可能にしている。70年代80年代のボーカル・グループと言えば、スタンド・マイクを前にメンバー全員が綺麗に揃ったステップを踏みながらの歌唱というイメージがあるのだが、オー・ジェイズのそれは見事に歌が靭帯と繋がっているというか、要するに彼らならではのグルーヴがどんなテイストの楽曲でも常に発揮されているということだ。そんな最高のボーカル・グループが、一社のすべてを背負って発表した超破格の名盤。とてもいいです。
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